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2006年2月11日

日本版SOX法を考える際の混沌の理由

 一日かけてセミナー資料を2つ作り、夜からはSOAや日本版SOX法、内部統制について調べていました。実際は業務の為に調べていたのですが、その結果の一部をコラムに書きました。日本版SOX法を柱にいろいろ調べたりしているのですが、あまりにもいろいろなキーワードと絡んでいて、混沌の中で調査を進めている感じがします。

 その理由は2つあって、ひとつは日本版SOX法が内部統制の強化という非常に範囲が広いテーマなので、混沌としていてあたりまえ、という考えです。ただ、企業を特定できれば「ビジネスプロセスの可視化、文書化」というテーマに沿って、秩序のもとで作業ができると思います。

 もうひとつの理由は日本版SOX法の「実施基準」がまだ金融庁から発表されていないという事です。金融庁の「実施基準」に従ってさえいれば、内部統制が強化されるというものではないと思っています。ただ、そこに何らかのモノサシが有るのと無いのでは、かなりアプローチが違ってきます。

 日本版SOX法というキーワードが先行していますが、本質的な目的はコーポレートガバナンスの強化です。金融庁の出してくる日本版SOX法(これも仮称ですが・・・)はコーポレートガバナンスの一部分である「内部統制の強化」に関してです。混沌が怖くてあまり調査対象を限定するのではなく、広い視野でしばらくは混沌の中を漂う心地よさを感じたいと思います。