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2011年4月15日

ちょっと精神的に辛いこと

ちょっと精神的に辛いことがあったので書かせていただきます。

3年前まで社員教育のコンサルをしていた企業が倒産をしました。
現在は仕事上の付き合いはなかったのですが、資金繰りのために、いくらか資金援助をしていました。

大きな企業にとっては大したことはない金額かもしれませんが、百数十万のお金は、事業に支障はないとはいえ、個人事業の私にとってはそれなりの金額です。
資金繰りが苦しいと聞きながら資金援助をしたのは、私にとって社長は恩人であり、なんとか会社を盛り返してほしいという気持ちからでした。

ところが、その会社は資金繰りが苦しいところへ、震災の影響で一気に倒産まで行ってしまいました。
社長、幹部社員は夜逃げ同然で行方不明になってしまいました。

経営が苦しいと聞いていたので、「カウンセリングも含めて、もう一回支援します」という申し出をしていたのですが、その時は「事業整理」を考えていたようです。
みなが行方不明になった夜は、悔しくて仕方がありませんでした。

ただ、なんで悔しいのかをよく考えることにしました。
どうも、金が返ってこないことが悔しいという気持ちではないようです。
信じていた人に「裏切られた」という気持ちがまず強かったと思います。

しかし、よくよく考え、情報収集の結果、その背景もみえてくると、一番つらい決断をしたのはその社長です。
プライドの高い社長にも関わらず、言葉の端端に「辛い状況」がにじみ出ていたことがありました。
それに、まったく個人の贅沢をしない、常に社員の事を考えている社長でした。

もっと、社長の話を親身になって聞く時間を取るべきだったと思いました。
無理やりでも押しかけて、コンサルティングとカウンセリングをすべきだったと後悔しています。
そうすれば、もう少し違う結果になったと思います。

そんなことを考えて、日がたって冷静になればなるほど、今度は、その社長の事が心配になってきました。
「甘い」と言われても、仕方がありません。

色々な話を総合すると、その社長だけに全責任あるとは言えないようです(最終意思決定者としての責任は大きいですが...)。いろいろと悪いことが重なりましたが、決定的なことは「金の亡者達」との接点を持ってしまったことです。
「金の亡者達」は自分のところにお金が入ればよいという感じで、企業のお金をしゃぶりつくしていきました。

結果、資金繰りの悪化をカバーするために更なる資金繰りの悪化を招き、本業がおろそかになり、今回のような結果になったようです。
優良中小企業として愛知県で100選に選ばれるような企業が、たった一年(実質は半年)であっと言う間でした。

私自身の気持ちが落ち着いてきているのはいろいろな理由があります。
ただ、これから債務整理などのやり取りがあると思うので、詳しくはかけません。
ただ、言いたいことは一つです。

「社長、まずは、命、身体を大切にしてください。そして気力が戻れば、また自分らしく立ち上がって下さい。我々はそれを応援します。さもなければ資金繰りが苦しいことを知っていて大切なお金を貸すことなんてしません。」

自分の招いた損失は、自分で取り戻します。
今の私には「それがきっとできる」と信じて、頑張ることができます。

だから、社長も、どんな形でもよいので、自分らしく陽の当たる場所に戻ってきてください。
それが一番嬉しいです。