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ポイント:CGM(Consumer Generated Media)、Web2.0、フィード、RSS、リッチ・サイト・サマリー、Atom、XMLフォーマット、情報検索のスタイル、ブログ、SNS

CGMの普及を後押しするWeb2.0とフィード


CGMが世論を動かす

 CGM(Consumer Generated Media)が世論を動かすまでの力をもって久しい。そのわりには、CGMという言葉はイマイチ市民権を得ていない気がする。CGM(Consumer Generated Media)とは文字通り、消費者(ユーザー)による情報発信を行うメディアのことである。ネット掲示板から始まり、最近ではブログとSNSがその代表のようである。最近ではCGMをリサーチする風評調査サービスみたいな面白いビジネスもあるようである。

 CGMである各種 Blog サービス、SNS、匿名巨大掲示板、ソーシャルブックマークなどオンラインコミュニティ数十メディアを風評調査の対象とし、ユーザーから発せられた情報を詳細にリサーチし、収集してくれるそうだ。専門の調査員が人の手で調査するため、検索エンジンや、マイニングシステムでは見つけることの難しいクローズド SNS 内の情報や、オンラインコミュニティ独特の顔文字、アスキーアートなどの様々な「言語」に対応することが可能である。対象となっているCGMは大変膨大である。情報としては、もっとも早いと思われるCGMを調査してくれるだけでなく、なおかつデジタルの世界に介在する顔文字、アスキーアートといったアナログも調査してくれるのは、とても面白いビジネスだと思った。

 このようなビジネスが成り立つのは、CGMの世論を動かす力に企業が気づいてきているからだと思う。CGMの中でもブログやSNSが特に注目を集めている。理由としてはいろいろあると思うが、ネット掲示板への書き込みは、匿名性が極めて強いが、ブログは匿名性はあるもののブログサイトを立ち上げそこに継続的に書き込みを行っているため、より責任のある発言をすると考えられる。プロフィールを公開するSNSに関しては、発言にもっと責任をもつであろう。このような意味のある発言が、ネットの世界では膨大かつ迅速に発せられている。このような声を企業が見逃すはずがない。また見逃していては、ビジネスチャンスを失うことも考えられる。

Web2.0という概念とその主役フィード

 CGMを代表するものとしてブログやSNSがあると書いた。このCGMの重要性を牽引するものとして、Web2.0という概念がある。このWeb2.0という概念は時々は聞いていたもののイマイチよく分らない。「ネットショップ&アフェリ2月号」に「第2回フィードビジネスカンファレンス」のリポートが載っており、それを読むとWeb2.0という概念のイメージがわいてきた。

 まず私だけかもしれないが誤解を招きやすいこととしてWeb2.0とは何か特有のアプリケーションや技術を表す言葉ではない。とちらかというと、Webの新しい使い方の概念といった方がよい。そしてWeb2.0というキーワードで、何かを線引きしすぎないほうがよいという印象をうけた。ちなみにWeb1.0、Web1.5なんて言葉もあるようだが、別にそのキーワードを理解する必要はない。線引きも曖昧である。気になる人のために簡単に書くと、Web1.0は「HTMLの時代」で静的なWebページやe-mail、BBS等が代表である。Web1.5は「ダイナミックHTMLの時代」でFlashなどを多用した動くWebサイトであるらしい。

 そこでWeb2.0になるのだが、「XML、XHTMLの時代」であるとの事である。技術的な言葉で言われてもよくわからない。Web2.0の考え方では、情報の順序やまとまりにあまりとらわれることなく、自分が必要とする情報だけを効率よく取得していくようにWebを活用していくことのようである。つまりサイトのレイアウトとか操作性よりも、情報のもつ価値そのものが重視され、また、その情報の在り処(つまり自分のサイト)を、いかにネット利用者に知らせていくかがポイントになる。少し過激な表現かもしれないが「サイトの持つ情報のばら売り」といえるのかもしれない。そこに欠かせないのが「フィード」というキーワードである。

 「フィード」とはRSSやAtomといったXMLフォーマットのデータによる情報伝達技術の事である。Web2.0とか聞きなれないキーワードを聞くとどうしても身構えてしまうが、RSSと言えば、もうかなりおなじみのキーワードになりつつある。ブログやSNSにはよく「RSS」「XML」といった小さなアイコンがついている。それをクリックするとなにやら難解な文字列が表示されてくる。あの難解な文字列がXMLフォーマットのデータによる情報伝達技術と言われる「RSS」ファイルの実体である。あまりその技術は理解する必要はない。その技術をどう利用するかをしっかり考えないといけないと思う。

フィードによりWebサイトの使い方が変わる?

 「フィード」といわれるRSSやAtomを活用する事により、インターネットの情報検索のスタイルが変わることが考えられる。これまでのスタイルは、情報が必要であるタイミングで、検索エンジンでサイトを検索するか、もしくは「気に入り」に登録してあるサイトを探しにいくのが通常である。しかしフィードリーダー(RSSリーダーやティッカーソフト)いったソフトウェアに自分の必要とするキーワードをあらかじめ登録しておけば、どこかのサイトでそのキーワードにかかわる情報が更新されれば、その更新情報を即時に知ることができる。

 つまり、「情報を探しにいく」から「最新情報を待ち受け」するというスタイルに変わっていくのである。情報には賞味期限がある。これまで情報を探しにいき、もう既に古くなってしまった情報に出会うことがあったが、自分の必要とする最新情報を常に待ち受けすることにより、必要とする情報を見落とす可能性が格段に減る。

 RSSというとブログとセットのように思われている方も多いようだが、そうではない。XMLベースの情報ファイルなので普通のホームページでも自分でRSSのファイルを作成する事で情報発信できる。私のWebサイトもブログではないが、RSSで情報を発信している。

 RSSでの情報収集が一般化してくると、何もサイトへのリンクではない「独立したフィード」を作成してネット上へ配信しても価値が出てくる可能性がある。例えば広告や号外などである。広告に関しては、もちろんすぐに未承認広告の問題が出てくると思うが、そこはルールを決めてこの技術を有効に活用する方向で考えたほうが良いであろう。

 どちらにしても、単なる更新通知程度にしか考えていなかったRSSに代表されるフィードが、サイトの活用形態にまで影響を及ぼしてくるとは考えていなかった。

参考 月刊ネットショップ&アフェリ2月号

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2006年01月30日 宿澤直正


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