関与先のコンサルで「立場、利害関係、価値観の違うステークスホルダーの合意形成」の仕事が増えています。
立場、利害関係、価値観の異なる人たちのディープな「舌戦の真っただ中」で、その抜け道はないか探ることは多いです。
もともと「舌戦の真っただ中」は、自身の精神的なモノを削っていくので大の苦手な状況です。
激しい言い争いが始まると「あー、逃げたい」「あー、泣きたい」「あー、早くおさまって」って、心の中で思っています(スンマセン)。
ある関与先での「社内会議」で、またしても激しい「舌戦の真っただ中」にたたずむ状況になりました。
社内の部署、取引先などのも含めて、立場、利害関係、価値観が複雑にからみあって、にっちもさっちもいかない状態に陥っていきました。
「あー、逃げたい」「あー、泣きたい」「あー、早くおさまって」って思っていると、「…で、宿澤さんはどんな考えですか!」ってパターンです。
世の中の変化が激しく、価値観も多様化しているので、このような場面に遭遇することはよくあります。
そこにあるのは「論理だけではまとまらない…、それをこえる感情の存在」というよくあるテーマです。
ある意味「論理」で正当性を説いても意味のない状態です。
なぜなら、すでに「感情」の議論になってしまっているからです。
こういう状態をうまくまとめられる人を本当に尊敬しますが、自分は正直「大の苦手」で、自分の精神的安定のためにすぐ逃亡したいです。
でも、そうも言ってられません。
ある意味、外部の第三者(コンサル)が「社内会議」に参加するのは、こういう状況をおさめるため…と言っても過言ではないです。
こういう状態になった時に、まずやることは「登場人物」の再確認と、それぞれの登場人物の「立場、利害関係、価値観」の「見える化」です。
そして、議論が「感情」に移行してしまった時点に遡ります。
「感情」に移行してしまった多くの場合は、目的自体がズレてしまっていることは少なく、途中で「立場、利害関係、価値観」の発言で「糸がからまってしまった状態」であることが多いです。
「見える化」をして、このからまった糸を丁寧に解きほぐすことが大切だと感じます。
そのためにも、まだ「論理」で議論をしていたところまで遡って示すと、「感情」で堂々巡りになっているこに気付いてもらえることも多いです。
この糸を解きほぐせて、双方から「ああ、同じようなことを言い合っていたのですね」って気付いてもらえた時は「ああ、自分の役割を果たせた…」と嬉しいです。
こういう時に一番やっていけないことは、コンサルとしての「知識」を刀にどちらか一方を一刀両断にすることだと思っています。
たとえその場は「沈静化」したとしても、くすぶった火種は後々に、もっと大きな大火事に発展してしまいます。
完全に「立場、利害関係、価値観」が違い過ぎて、最初から因縁の敵対関係でスタートする場合は、申し訳ありません自分のスキルでは辛いところなので「ごめんなさい」です。