午前中は名古屋商工会議所のエキスパート派遣、午後は顧問先でのIT推進会議でした。
午前は3時間、午後は4時間の長時間支援になりました。どちらも一度も休憩を挟まず…で相談者の熱意を感じました。

午後のIT推進会議の後半は最近のITトレンドに関しての助言で主なテーマはChatGPT、iPaaS、メタバースでした。

この企業では、文章整形ツールとしてChatGPTを既に活用し始めています。
内部の文章の要約や検証、誤字脱字チェックなどで、情報資産としてはリスクのない文書のみで使っています。

しかし、当たり前ですがChatGPTを活用する上でのリスク対策には関心が高いです。
プロンプトテクニックの助言に続いて、リスク対策の話に話になりました。

プロンプトの特性を知ってリスク回避をすることが大切ですが、企業の場合はオプトアウトの設定をしておくとよいと思います。
これはChatGPTに入力した内容を学習に利用しないようにする設定です。

以前はGoogleFormsでOpenAIに申請する必要がありましたが、ちょっと前にChatGPTの設定ひとつで出来るようになりました。
この設定で履歴は見えなくなりますが、セキュリティ重視の企業利用は今のところはしておいた方がよいと思います。

因みにAPI経由のGPT利用は学習に使わないようです。
BingChatは検索結果を交えて最新情報を反映さた回答をつくってくれたり、パラメータの設定ができたりで便利ですが、API公開前から使えていたので学習に使われているかはわからないです…。

iPaaSも業務効率化の視点では重要なテーマだと考えています。
iPaaSとはクラウドサービスやオンプレミスで利用する複数のシステムおよびサービスを、統合的にシステム連携やデータ連携をするサービスです。

例えば、音声ファイルを文字起こしのAIでテキスト化し、それをChatGPTで要約して、Googleドキュメントに格納する…といった自動化が可能です。
まぁ、この例は自分にとってそこまで頻度が高くないので手作業でやってもいいですけど…。

ただ、これまで単体の業務を効率する部分最適が多かったですが、これからは効率化された仕事をつなぐ全体最適の視点が必要になると感じます。
部分最適はAIが結構行ってくれれるので、全体最適としての「つながりの再検討」「業務の取捨選択」のできる人材が重要になりそうです。

最後のメタバースは、愛工大講義で学生の意見でメタバースでの就活が多かったところからの議論でした。
3Dに慣れている学生ならではの意見ですが、それにただ単になびくのではなく活用方法を検討する必要があります。

メタバースも発信ツールのひとつでしかないので、「何を伝えてどんな行動をとってもらうか」を今後検討していくことになりました。
ITは「魔法の杖」的な無責任な期待を寄せさせてしまうことがあり、トレンドに流されず「使う目的、理由」を考え抜ることが大切です。