関与先で基幹システムをリプレイスして生産性を上げるためにどうするのかを話し合う打合せに参加しました。
…と言っても、経営者と現場責任者と自分の古い付き合いの3人による世間話的な雑談っぽい打合せでした。

経営者としては、これからの経営環境の変化に対応するために業務の抜本的な改革を目指していました。
そのため、基幹システムもクラウドのERPパッケージを導入して、会社の全体最適を目指していきたいという方針でした。

一方の現場責任者は「今の業務のやり方が変わってしまってはつらい…」という意見が出てきました。
現場の意向としては、現状の業務を可能な限りシステムに取り入れて現状の業務を少しでも楽にしたい…とのことでした。

そのため、ERPパッケージなど使わず、完全オーダーメイドでシステム構築をしてほしい…ということでした。
「ERPパッケージって何?」って説明にだいぶ時間を使いましたが、活発な議論が起きるのはいいことです。

そして、経営者と現場責任者での意見交換が白熱していきました。
雑談的な打合せなのでぼんやり眺めていると白熱した議論が「手作りか? ERPパッケージか?」のイチゼロ議論に陥っていくのに気付きました。

会議の目的は、「基幹システムのリプレイスに際し、生産性を上げ会社をよりよくするにはどうするか?」がテーマだったはずです。
明らかに議論がズレていっています。

よくある話です。「会社をよりよくするには…」という抽象的なテーマの議論は難しいですね。
そのため、分かりやすい議論である「手作りか? ERPパッケージか?」という具体的なテーマにズレていってしまったのです。

特に雑談っぽい会議という雰囲気もいけなかったですが、フランクな意見交換も大切です。
また、ファシリテータ的な役割の自分が「活発な議論はいいこと」と、気を抜いたのが申し訳なかったです。

再度、今回の会議の目的を確認し、「経営者」「現場責任者」のそれぞれの立場も踏まえつつ意識合わせしてもらいました。
よく「会議は生きている」と言いますが、雑談っぽい会議とはいえその最中に気を抜いてしまった自分に反省しました。