名古屋商工会議所でのIT専門相談でした。
ホワイトボードに図解を描きまくる必要がある因果関係が複雑な相談が多かったです。
自分は頭の中だけでは考えの整理ができません。
手を動かして、自分の頭の中のモノを外に出して初めて整理が進みますが、その意味は結構深いと感じます。
一言でいうと頭の中の「見える化」ですが、一言でいうような単純なことではないと感じます。
そもそも「見える化」したいものが「概念」なのか「物質」なのかで異なってきます。
まず「概念」ですが、そもそも形がありません。それを見える化することで議論がかみ合ってきます。
一方「物質」は形がありますが、その形が万人に同じように見えるかどうかはわかりません。
「見える化」を行うのは、「見たいモノ」でもなく「見せたいモノ」でもありません。
「見えないモノ」を、誰もが同じ風景を見ながら議論したり進めるための手法が「見える化」だと思っています。
「見えないモノ」を「見える化」するとき、どうしてもそれを「見たい」「見せたい」恣意が働くことがあります。
実際は、人は脳内のフィルターを通して「見る」ため、誰もが同じ風景を見ながら議論することはありません。
しかし「見える化」を行うことで、それぞれの「個性」の違いといえる「見える」ギャップの幅を小さくできます。
因果関係が複雑な状況ほど、いろいろな「個性」が入って「見える」ギャップは大きくなります。
そんな「ギャップ」を認識しつつ、「見える化」によって複雑な相談の議論がかみ合ったときは嬉しいです。
そんな訳で自分が図解で「見える化」を始めた時は、「またぁ」と言わず優しく見守って下さい。