今年も新入社員研修「システム開発と運用」が始まりました。
年々体力的にハードになっていますが、それでも毎年この時期を心から楽しみにしています。

それは一緒に教える講師仲間、スタッフの皆さん、意欲あふれる新入社員の皆さんと過ごせる時間だからです。
この研修科目は、私自身の経験を踏まえて「SEの仕事」を実際に体感してもらうものです。

具体的には「要求分析」「要件定義」「設計」「システムテスト」、そして「運用保守」に至るまでを演習を通じて体験してもらいます。
思い返せば、私自身が新入社員だった頃は、単に「プログラムを組むこと」が仕事だと思い込んでいました。

結果として「お客様が本当に望むシステムを構築する」という意識に欠けていたように思います。
その理由は、システム開発の全体像を知らないまま、「プログラムを組む」や「保守作業をする」などの仕事をしていたからだと思います。

後になって、もう少しシステム構築の全体像を知っておく必要があったと痛感しました。
そうすれば、単に「プログラムを組む」という作業への向き合い方も、きっと違っていたはずです。

だからこそ、新入社員の皆さんには、巨大なシステム開発プロジェクトの中で単なる作業者として埋没してほしくないという思いがあります。
この演習を通じて「SEとしての意識」を感じ取ってもらえたら、とても嬉しいです。

特に業務系システムの開発においては、技術力もさることながら「業務を理解し困りごとを解決する」という視点が大切です。
このSEとしての基本中の基本を、4日間で演習を通じて皆さんに体感して欲しいです。

余談になりますが、新入社員研修が始まる朝には、研修会場近くの神社へ参拝するのが私の恒例となっています。
気持ちを新たにするための大切な場所、いわば自分にとっての「パワースポット」です。