新入社員研修「システム開発と運用」2日目でテーマは「要求分析と要件定義」です。
システム開発において最も頭を悩ますのが、この「要求分析と要件定義」の段階だと思っています。
この工程がプロジェクト成功の鍵を握るにもかかわらず、非常に難しい理由があります。
それは「業務の視点」から「システムの視点」への転換が求められるからです。
「業務」というものは本質的に曖昧さを含んでおり、例外処理や人の判断、過去からの慣習など、明確に言語化できない部分が必ず存在します。
一方でシステムは曖昧さを極力排除し、明確な手順と条件分岐で構成されるものです。
「業務」を理解するときと「システム」を思考するときは微妙に違う脳を使っている気がしています。
ただ、自分は「システム」寄りの人間で、「業務」ヒアリングのつもりが、無意識のうちに「システム」視点に陥ってしまうことがあります。
経営相談でも「経営課題を理解しようとする脳」が「システム的に整理しようとする脳」に、私の中で無意識に切り替わっていることに気づきます。
反省ポイントです。
新入社員研修でこの点をしっかり理解してほしいですが、実は自分もまだ日々試行錯誤です。
手法は様々ありますが、単に手法を覚えるだけでなく、両方の視点を持ち、適切に切り替えられる柔軟性が大切だと思っています。
この「業務の視点」と「システムの視点」の切り替えこそが、プロジェクトの認識違いやシステムの抜け漏れに気付けるポイントです。
システムを提供する側であっても、常に業務の実態と向き合う姿勢を忘れないようになってほしいです。
新入社員の元気な男子たちが、研修終わりに一緒に写真をとってくれました。
自分はなかなか一緒に写真を撮って…と言えないので、こういうチャンスが大切な思い出になります。




