最近は日曜日はへばってばかりですが、ちょっとペース配分を決めて、昼から「おうちワ〜ケーション」を発動しました。
そのためか、気分が落ち込むこともなく、酒を飲みながら長文を書いてしまいました。
最近、IT専門相談でもちょこちょこ聴かれるキーワードに「Web3」があります。
まだ「ビジネスに活かす」というよりは「どんなものですか?」のレベルの質問です。
自分も、昨年の暮れぐらいからよく耳にし始めたので、少しアンテナを張って情報収集・理解をしている程度です。
ただ「Web3」の考え方は知っておいた方が良いし、経営環境に影響をいつかは与えると考えています。
ちょうど愛工大「インターネットのビジネス活用」講義の初回(オリエンテーション)で「Winny」の話をしました。
本当は素晴らしいサーバーのないネットワーク「PtoP」の技術が、間違った使い方の人たちのせいで「悪者」のように伝えられてしまった…とWinnyの作者の金子氏の話も交えてしました。
インターネットにおける情報交換は、発信する側も受信側も「倫理観」「責任感」が必要であることを伝えたかったからです。
それはおいといて…
「Web3」の説明でよくあるのは…
・Web3(3.0)があるってことは、Web1.0、Web2.0があるよね。
・Web1.0はWebサイトによる特定の人が情報発信して、多くの人は閲覧のみだよね。
・Web2.0はSNSなどで誰もが情報発信して、コミュニケーションが可能になったよね。
・でも、サービスを提供をする企業が、力を持ちすぎちゃったよね。
・そして、BAN(バン)を気にして言いたいこと言えないの嫌だよね。
だから、Web3へ…って流れになります。
笑ってしまったのは、もう当たり前になって消えたはずのキーワード「Web2.0」がゾンビのように蘇ってきています。
それは「Web3」を説明する際に便利だからですね。
「Web3」って、極めて概念的な形のボンヤリした言葉だと感じます。
その議論には「思想」と「技術」が混在しています。
そして「技術」の話にも「ハード(例えばメタバースにつながるVRデバイス)」と「ソフト(例えばブロックチェーンやDAO)」が混じっています。
さらに「DX」という「やらないと置いてきぼりだよね」という強迫観念も滲んでいる感じがします。
まず「思想」に関しては「もともとインターネットはみんなのものなのに、サービスを提供をする企業の顔色を伺うのはインターネットの思想に反していないか?」と言う問題提起です。
もっと具体的に言うと「BAN(バン)を気にして言いたいこと言えないの嫌だよね。」ってやつです。
でも、ブログとかSNSがないと手軽に情報発信できないから、サービスを提供をする企業にのっかるしかない…と言うことで今の形は今後も続いていくと思います。
「思想」に基づいて、サーバーのないみんな対等のネットワークを技術的に解決できないか…と「技術」の話で「ブロックチェーン」が出てきます。
これも、技術からではなく思想(あるべき姿)から「ブロックチェーン」という技術が生まれ、「暗号資産」「DeFi」「NFT」といった形になっています。
そして「DAO(自律分散型組織)」です。
「DAO」はITキーワードのように言われていますが、本質は「組織」の話です(ネーミングからして当たり前か)。
「DAO」とは同じ目的を持つ人たちが集まって資金を集め共同で管理し、あるプロジェクトに共同出資したり、独自のコミュニティを築いたりします。
そして、意思決定において中央で指令を下す管理者や企業が存在せず、ネットワークに参加するメンバー全員が同等の発言権を持っているということです。
従来であれば、メンバー全員が同等の発言権を持つ組織で意思決定をするのは運用に時間がかかってました。
しかし、ITによる「ブロックチェーン」という技術によって、それが実現できるようになった…と考えれると思います。
愛工大「インターネットのビジネス活用」講義の初回で「Winny」から「PtoP」の話をしました。
7月末の最終講義では、サーバーのないネットワークとしての「Web3」の話でまとめようと思いました。
でも、正直いって「Web3」ってキーワードに翻弄される必要はないと思います。
まだ、Web1.0でのSEOやリスティング広告、Web2.0のSNSでのコミュニケーシンで出来ることがたくさんあります。
それに、Web1.0 → Web2.0 → Web3と順に進化する話はなく、それぞれが包括して拡張していく話です。
確かに先駆者メリットは必ずあって、努力して開拓した人が報われることは必要なことです。
ただ、動向は抑えつつ、今の自分の「あるべき姿」を実現するのに必要となった時に「道具」として活用することができればよいと思います。
晩御飯は「サバの干物」と「オクラ」です。
ちょっと一瞬、健康的です。