「儲けよう」って気持ちがSNS運用を変にする

相変わらずSNS関連のセミナーの依頼は相変わらず多いです。
最近は自分のブログを読んで依頼してくれる方も多く「SNSは無理に使わなくていい」という自分の考えを理解してくれます。

ただ、依頼の中には「SNSを活用する方向に導いてください」ってこともよくあります。
「SNS活用ビジネスセミナー」って銘打っている場合が多いので、当たり前の依頼なのかもしれません。

ただ、情報発信をビジネスに活かすのであれば、HPやブログといった「検索メディア」の方が効果があります。
…なので、SEOやリスティング広告の有効活用がテーマになります。

「検索メディア」は、広くとらえればYoutubeやGoogleビジネスプロフィールなども含むので「SNSで…」になるのかもしれません。
欲しい情報に一直線に向かうのであれば、まどろっこしい「発見メディア」のSNSより、「検索メディア」の方が効果が良いわけです。
まぁ、一概に言えませんが…。

SNSに関しては「儲けよう」って気持ちが、運用をおかしくしてしまっている場合があると感じます。
そもそも「SNS(Social networking service)」は「ソーシャルメディア」を実現するサービスです。

「ソーシャルメディア」とは、人と人とがつながり、意見の交換をしたり、コミュニケーションをしたり、集合知を形成したりするものです。
そこに誰か個人の儲けようという意思が混じると、それは「異物」でしかないです。

自分のような昭和な人間には「井戸端会議」は、なじみ深いものです。
そこに、見ず知らずの人がいきなり「こんないい商品ありますよ」って参加してきたら、胡散臭くて仕方ないです。

SNS黎明期に言われていた「SNSはビジネスに利用すると浮く」という当たり前の常識が忘れられている気がします。
少し前にも「Instagramに一生懸命に投稿しているのに仕事の依頼が入らない…」という相談があり、見ると自分のビジネスPRばかりでした。

原点に戻ったほうがよいと感じます。
SNSは「人と人がつながるソーシャルメディアを実現するサービス」です。
そこで行うことは「自分のビジネスの発信」のみではなく「人との関係性を構築する」ことです。

ビジネスとは無関係に自分らしく発信している人の方が、ビジネスにつながっている事例が多いのは皮肉なものです。

ただ、自分らしく発信することは簡単そうで簡単ではないです。
それには「自己開示」する力が必要だからです。

様々なリアル&ネットでの心理的な要素が「自己開示」を妨げます。
最近のSNS相談は、テクニックではなく「どうしたらその人らしいか?」の心理の分野にいきつくことが多いですが、それは必然かもせません。

最近のInstagram、TikTokには「この音源を使うとバズる」「文字量は○%以下がよい」なんてテクニックがアップされています。
ただ目立ちたい人以外は、そういう情報に惑わされる必要はないと思います。