今年最後の名古屋商工会議所でのIT専門相談でした。
当たり前すぎることですが、相談者の「現状」と「目指す姿」を確認する重要性を感じました。

今年も公的機関で400件以上の相談にのらせて頂きました。
この相談経験の積み重ねが、無意識に相談をパターン化するという自分の慢心につながってしまうことがります。

たくさんの相談対応をすれば、「業種・業態」「相談テーマ」などから、いくつかの「回答例」を思い出すことができます。
しかし、この「回答例」に当てはめて考えてしまうのは危険です。

過去の相談の「回答例」という「フィルター」は目の前の事実を視る障害になります。
その固定観念を外すためにも、ひとりひとりの相談者の「現状」と「目指す姿」を確認する必要があるのは当たり前です。

「現状」と「目指す姿」は、どちらかがズレていればそれをつなぐ「プロセス」もズレていってしまいます。
そうなってしまっては相談者の求める「問い」にはたどり着けないです。

相談を受けながら、自分の「フィルター」によって歪な回答を導きそうになっている自分に気付けました。
こういう歪な回答に近づいてしまうのは、頭の中だけで考えて考えて発言している時です。

ホワイトボードに板書しながら考えを共有している相談では、歪な回答も矯正されます。
今更ですが、「現状」と「目指す姿」を板書しながら確認することで、求められる「問い」にたどり着く基本を再確認できました。

今年最後の公的機関の相談業務で、基本に立ち戻る気付きができてよかったです。
今年もたくさんの相談者にたくさん教えてもらえました。ありがとうございます。