愛工大講義も10講目でテーマは「クラウドの活用」です。
クラウドは最新のITではなく枯れた技術と言われてしまいそうですがITトレンドの中核技術です。
今回は「SFAのクラウドサービスを小規模(もしくは個人)事業者に提案するには?」が演習課題です。
与件文を説明して学生は頭を捻ります。その場合にITやAIツールを使うのもOKです。
しかし、誰もが思いつくような安易な提案は認めないので、頭を捻って自分の考えを出すことを重視しています。
自分の仕事と同じで明確な答えがあるある訳ではなありません。
捻りだした答えに、論理性と実現性と独自性があるかを全チームの発表に対してコメントしていきます。
基本的に10チームあるので、そのやり取りで30分近く毎回かかっていますが、これが楽しいです。
自分がコメントで気を付けているのは、単なる「ダメ」は絶対に言わないようにしています。
発表の中での「よいところ」を見つけ出し、それを理由を添えて解説します。
「ダメ」と指摘をするのは誰でもできます。しかし理由を添えて「よいところ」を説明するのは頭をフル回転させます。
しかし、その「よいところ」から理由も含めて学んで、気付き納得してほしいのが本音です。
明確な答えがあるわけでないので、自分のアイデアを発言しても否定されない安心の場であることも大切です。
そこから生まれる論理性と実現性と独自性のある意見は学生には必要な体験だと思います。
最もやってはいけないことは、自分の考えと異なる意見を否定することです。
自分の考えと異なる意見がなぜ出てきたのかを問うと、「なるほど!」と思うことも多いですね。