一日事務所にこもって5件のリモート会議に明け暮れていました。
日本の各地での会議や相談を一日で5件も受けられるのはリモート会議が一般化したおかげでありがたいです。

その中で「自分は自分に甘すぎるのです…」と言われた方がいました。
ただ、その人はいつも客観的に自分や周囲を観察し、それを踏まえての意思決定をしてます。自分に甘いとは思えないです。

よくよく聴いてみると「辛くなると仕事から逃げちゃうのですよね」と言われました。
その人と一緒に仕事をしますが、「無責任に逃げた」ことは一度もなく「段取りよく休んでいる」感じです。

自分がその人を尊敬する理由の一つに「勇気をもって仕事を休む」ということも含まれています。
その人は「自分に甘い」のではなく「自分に優しい」のだと感じています。

「自分に優しい」ことはとても大切なことで、伸びきった尺取虫のように前に進む自分の苦手分野です。
そもそもですが「自分に優しい」ができないのに、周囲の人に優しくはできないです。

自分に優しいことを勘違いして、自分のわがままを通すことだと思ってしまう人もいるようです。
これは「自分に甘い」です。周囲を辛くするだけではなく、巡って自分をも苦しめます。

「自分に優しい」ことは、自分の感じている心の声を聴き、その意をくんであげることだと思います。
もし、自分の感じている心の声が悲鳴を上げていたら、勇気をもって休むことです。

自分の心の声を聴けない状態だと、自分や他人に振り回されて結局は自分が疲れ切ってしまいます。
その人には「あなたは自分に甘いのではなく自分に優しいのではないですか?」とその違いも含めて伝えました。

会議や相談を一日に何回も繰り返していると「人の本当の気持ち」に近づけることがあります。
この瞬間のひとつひとつが自分にとっての気付きであり、学びになっています。