名古屋商工会議所でIT専門相談でした。
相談で「専門家」と言われる人に想いを全否定をされた…と落ち込んだ方がみえました。

今の世の中で、何が正解かなんてわからないのが実情です。
だからこそ、私たち一人ひとりがいろいろと試行錯誤をして「正解らしきもの」に近づこうと日々努力をしているといえます。

さらに言えば、正解なんてものがあったとしても、それは時間と共に変化していきます。
例えば、10年前のビジネスモデルが今も通用するとは限らないし、特にIT分野では、昨日の常識が今日には覆されることも珍しくありません。

また、全てを見渡せる人なんていないため、意思決定する情報も「不足」や「的違い」で判断することは多いと感じています。
自分も相談業務に携わっていると、情報の不完全さを前提に判断せざるを得ない場面に直面し歯がゆく思います。

そんな答えがない世界で「あなたは間違っている」と断言することはできないと思います。
それぞれの立場や状況によって、見える景色は異なるからです。

ただ、現実に他人の価値観を認めずに「あなたは間違っている」と断言する人はいます。ただ、それが「専門家」だと余計に質が悪いです。
こうした姿勢は対話を閉ざし、相手の成長機会を真正面から潰してしまう…と感じます。

自分の価値観がルールになっており、それが「絶対的」なものと盲信するのは危険です。
生成AIに関する相談でも「AIは絶対に使うべき」「AIなど信用できない」という両極端な意見があります。

しかし、どちらの立場も絶対視することなく、ケースバイケースで「誤差」を許容することが大切だと感じます。
自分の主張をすることは大切なことです。

しかし、答えのない世界で「あなたは間違っている」と断言する人とは自分は付き合えないです。
想いの「誤差」を許容し提案し合える関係性こそが、互いの成長につながると思います。