相談で「差別化要因はどう見つければよいのですか?」って質問がよくあります。
差別化要因はそんな簡単に見つかるものではないですし、むしろ創り上げるものだと考えています。

ただ「見つけ方」というテクニックで考えた場合に、相談にみえた方に自分がよく使う方法があります。
それは「自分の業界を探すより、他の業種を探す方が差別化が見つかる場合がある」ってことです。

これは実際に使われる「発想法」のひとつで、小手先のテクニックと言えれるかもしれません。
「類比(アナロジー)発想法」と言われるものです。

例えば「オフィス街の喫茶店」を開業するとします。

「喫茶店」と言えば、リラックスして、心穏やかに過ごす場所という感じがします。
たしかに本質的な「喫茶店」とはそういうモノだと思います。

ただ「オフィス街の…」とつくと少し状況が変わってくるかもしれないですね。
「オフィス街」は忙しいので、リラックスして、心穏やかに過ごす以外のニーズがあるかもしれません。

例えば、時間がない中「短時間でリブートできる施設」を「オフィス街の喫茶店」に取り入れてもいいかもしれないですね。
「QBハウス」「立ち食いソバ」「レーシングカーのピット」などは「短時間でリブートできる施設」のような気がします。

「喫茶店はゆっくり寛ぐ場所」という固定概念で考えていると、そこばかりの追及になり、他の発想は生まれないかもしれません。
固定概念を崩すことで、新しいものが生まれます。

コロナの影響によって、今とは違う世界になってきていると感じます。
それだけに余計に固定概念を崩すことが必要なのかもしれないです。

誰もがベンチマークとする「業界のお手本」を参考にすることは大切です。
この基本をおさえたうえで、目先を少し変えてみるのも面白いですね。

余談ですが、思考停止になった時は、近くの公園で気分転換がいいですね。