面談で「『先生』に言われたことが、正論で動けなくなりました…」という相談は意外と思いです。
それを相談に来るわけではないのですが、正論で自分のやりたいことに「カスミ」がかかってしまい「どうしてよいか分からなくなってしまった」状態です。

他人に言われたことで、自分のやりたいことに「カスミ」がかかってしまうのは「創業の覚悟が足りない」という意見もあります。
しかし、不安があるから相談にみえるのです。
不安に寄り添わず「正論」を振りかざしてしまうと、やっぱり不安が大きくなる人もいると思います。

その「正論」を聴いてみると、経営でのSWOT分析であったり、マーケティングのSTPや4Pであったりします。
特に多いのは「ターゲットのセグメンテーション」です。

マーケティングのセグメンテーションはとても大切な考え方です。
ただ、性別や年齢層で細分化するやり方が今のマーケティングに合っているとは思えません。
「20代~30代の女性と決めたもののしっくりこない…」という相談はよくあります。

ライフスタイルや価値観でのセグメンテーションであれば理解ができます。
同じ、性別、年齢層であっても、ライフスタイルや価値観が多様化して、ひとくくりにはできなくなっています。

そもそもセグメンテーションは、そこにリーチする方法を絞るために行います。
リーチができないようなセグメンテーションは意味がないのです。

マーケティングの教科書をみると「STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)」は必ず書いてあります。
STPは「大切なこと」で「正論」なのですが、教科書をそのまま理解するのではなく、今の時代に合わせることが大切と感じます。

「先生」という立場の人に言われてしまうと、迷ってしまったり、動けなくなったりしてしまう人も当然います。
逆に「先生」という立場の人は、時に正論は「自分の満足感」を得るかもしれないが、「相手の不安」も増大するものだと認識したほうがよいですね。

自分も一応は「先生」の立場で相談に向かうので、もっとも気を付けたいところです。

午前中はリモート会議(久々の人^^)、午後は名古屋商工会議所でIT専門相談でした。
リモート会議が普通になって、移動時間がないことで前よりたくさんの人と話(ミーティングやコンサル、カウンセリング)が出来るようになりました。
これはとてもありがたいですね。