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ポイント:ネットワーク機器、NIC、ネットワークケーブル、ハブ、リピータ、ブリッジ、スイッチングハブ、ルータ

ネットワーク機器の基礎知識


ネットワーク機器は苦手です

 先日、あるビルでネットワークの設定作業を行ってきました。内容は簡単で、光サービスのBフレッツで、すでにインターネットは引き込まれているので、ルータの設定を行い、それをハブで分岐させて必要な台数分、線を用意するというものです。その後でパソコンのインターネットに関する設定を行う作業もあったのですが、これはたいした作業ではありません。たいした作業ではないと言うことに語弊があるかもしれませんが、パソコンをネットワークにつなぐ設定の方法は様々な本に紹介されています。そして昔に比べてとても簡単になっていると思います。

 ところが、今までの説明でルータ、タブ、線をつなぐ・・・あたりの話になってくると「苦手です」という人が多いです。苦手と感じる理由はルータやハブやらのネットワーク機器がいろいろ出てきて、それぞれの役割が不明確だからだと思います。一度ここでネットワークに接続する機器を整理してみたいと思います。

様々なネットワーク機器

■NIC(Network Interface Card)

 パソコンやプリンタなどをLANに接続するための拡張カード。本体に用意された拡張スロットに挿入して使用する。「ネットワークカード」「ネットワークアダプタ」「LANボード」「LANカード」などとも呼ばれる。LANの規格によって仕様が違うが、現在最も普及しているのはIEEE802.3(イーサネット)である。全てのNICには世界中で固定のMACアドレスが付けられている。

■ネットワークケーブル

 現在最も普及している有線LANの規格はイーサネットであり、その中の10BASE-T、100BASE-Tで使われるツイストペアケーブル(より対線)が普及している。電話線のモジュラージャックと形は似ているが、ツイストペアケーブルの口の方が少し大きい。

■ハブ

 LANで使われる集線装置。各機器に接続されたケーブルはいったんハブに接続され、ハブを介して相互に通信する。イーサネットではハブ同士を接続してネットワーク全体に接続できる機器の台数を増やすことができる。これをカスケード接続という。カスケード接続では、ネットワークの端から端まで通常は3〜4段階程度までハブを接続することができる。

■リピータ

 ネットワークにおいて、ケーブル上を流れる信号の再生および中継を行なう機器。単純に片方から送られてきた信号を片方に送出するだけなので、本来中継しなくてもよい信号(エラーパケットや同じセグメント内の通信など)も中継してしまう。イーサネット同士と言った、媒体が同じネットワーク間を中継する。

■ブリッジ

 リピータと同じく、ネットワークにおいて、ケーブルを流れるデータを中継する機器。単純にすべての電気信号を再生するだけのリピータと違って、転送先のMACアドレスを見て適切なポートにのみ信号を中継する(フィルタリング機能)。イーサネットと他のLANの媒体など、媒体の異なるネットワーク間を中継する機能を持ったものもある。

■スイッチングハブ

 ネットワークの中継機器であるハブの一種。通常のハブはリピータとして働くため、ある端末から送られてきたデータをすべての端末に対して送信し、データの取捨選択は各端末が行なう。これに対しスイッチングハブはブリッジとして働き、端末から送られてきたデータを解析してあて先を検出し、送り先の端末にしかデータを送信しない。このため、ネットワーク全体の負荷が軽減し、セキュリティが向上する。

■ルータ

 ネットワーク上を流れるデータを他のネットワークに中継する機器でLAN同士やLANとWANを接続する装置。IPアドレスを見て、どの経路を通して転送すべきかを判断する経路選択機能(ルーティング機能)を持つ。

 これだけの機器を知っていればOKです。、実質的にSOHOでインターネット設定、LAN構築をする場合は、NIC、ネットワークケーブル、ハブ、ルータを知っていれば十分だと思います。

ネットワーク規模拡張の様子

 パソコンがスタンドアローン(単独)の状態から、ハブ、リピータ、ブリッジ、ルータを使ってネットワークとして規模が拡張していく様子を図示してみました。

ネットワークの拡張
Yahoo!コンピュータ

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2006年05月15日 宿澤直正


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