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ポイント:システム開発の全体像、プロトタイピング、アジャイル開発、ユーザ志向アプローチ、技術発信アプローチ、不満ゼロの要求定義、価値観の共有、「何のためのシステム開発か」のゴール

不満ゼロの要求定義を目指すには


「システム開発と運用」で大切な事

 もうすぐ4月です。新入社員さんが入ってくる時期ですね。この時期は毎年、忙しくなります。それは、新入社員研修の講師がいろいろ入ってくるからです。今年も「システム開発と運用」に関連する内容での講習会をいくつか実施させて貰います。

 その中で一番話したい内容としては、システム開発の流れです。多くの新入社員はプログラミングフェーズの仕事を、まずはするのではないかと思います。この時に、プログラミングに関しては、実地で嫌でも学んでいくものです。

 しかし、プログラミングに明け暮れる日々からは、システム開発の全体像はなかなかみえてこないものです。私の話す「システム開発と運用」に関する講義では、システム開発の全体像から運用に至る流れ、特にお客さんと接する要件定義や外部設計の部分もしっかりお話したいと思います。

「ユーザー志向」と「技術発信」のアプローチ

 その中で、少しでもユーザ中心アプローチのシステム開発をイメージして欲しいです。さりげなくユーザ中心アプローチという言葉を使いましたが、この言葉は一般的なものではありません。IBMが研究しているのが、システム開発アプローチであると日経コンピュータ1/22号にありました。今、プロトタイピングやアジャイル開発という迅速な開発が求められていますが、そこではユーザ中心アプローチの思想をベースにしなくては実現しないでしょう。

 ユーザ中心アプローチの事を、私は「ユーザ志向アプローチ」と呼んでいます。それは「ユーザ志向アプローチ」に対する言葉と違いを明確にしやすいからです。対する言葉とは「技術発信アプローチ」です。

 システム開発と運用(システムのライフサイクル)は「企画」→「設計」→「開発」→「運用」の流れとなります。その全てのフェーズが「技術ありき」で進んでいくか、「ユーザに目を向けて」進んでいくかの違いです。

ユーザ志向と技術発信

不満ゼロの要求定義を目指すには

 日経コンピュータ1/22号には面白い記事が有りました。「不満ゼロの要求定義」です。「不満ゼロの要求定義」を実現するには、「ユーザ志向アプローチ」が欠かせません。

 記事では、「何のためのシステム開発か」をユーザの業務部門、システム部門、そしてベンダーで徹底的に共有せよとあります。全くその通りだと思います。これまで、システム開発に関わる「ユーザの業務部門」、「システム部門」、そして「ベンダー」の3者が、システム化の目的も曖昧なままで、自分達の仕事の枠組みをそれぞれが勝手に決めてしまうことがとても多かったと思います。その結果、ユーザが望んだシステムとは違うものが出来上がり、「使いにくいシステム」とのレッテルをはられてしまうことがあまりにも多かったと思います。

 「ユーザ志向アプローチ」という言葉を使いましたが、「ユーザのシステム部門」、そして「ベンダー」の2者が懸命に「ユーザの業務部門」を向いてシステム構築すればよいかと言えばそうではないと思います。「ユーザの業務部門」こそがシステム開発の成功の鍵を握っています。「ユーザの業務部門」は自分の要求の声を上げないといけません。そして「ユーザのシステム部門」、そして「ベンダー」の2者は「ユーザの業務部門」が声を上げやすい環境づくりを行なわなければならないのです。

 3者が一体となって「何のためのシステム開発か」を常に忘れないようにゴールに向かえば、多くのシステム開発が成功に向かっていくと考えます。

 日経コンピュータ1/22号ではその具体的な方法として、2つの方法をあげています。

 ・・・です。このキーワードで、それぞれのイメージはつかめると思います。要件定義でいろいろなテクニックが出てきていますが、テクニックだけでは「不満ゼロの要求定義」は実現できず、システム開発をおこなう人同士のコミュニケーションの部分、そこから生まれる「価値観の共有」が大切だと再認識しました。

参考 日経コンピュータ1/22号

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2007年03月19日 宿澤直正


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