ポイント:パソコンの購入、デスクトップPC、メモリ、CPU、ハードディスク、インタフェース、ディスプレイ、拡張性
「どんなパソコンを買ったらいいですか?」これは非常によく聞かれる質問である。その時に、私はこう聞き返すことにしている。「パソコンをどんな目的につかうのですか?」
この質問に明確に答えられる人に対しては、適切なアドバイスができると思う。現にビジネスでパソコンを購入しようとしている人はこの質問に明確に答える。これは非常にありがたい。ニーズを汲み取った提案をすればいいからだ。しかし、個人利用の場合は、明確な目的がない場合が多い。これは当たり前のことである。最近のパソコンは非常に多様化しており、目移りしないほうがおかしい。現に自分も自分でパソコンを購入する場合は、あの機能も欲しい、この機能も欲しいとなってしまう。ただ、やはり、購入の決定は、自分の頭の中で「パソコンを何に使うか」がイメージできた時にできる。やはり個人でパソコンを購入する場合でも「パソコンを何に使うか」を明確にする必要がある。
まず、デスクトップPCは、ノートPCを決めなければならない。これは目的が明確ならば決めることが出来るだろう。今回はデスクトップPCの購入に関していくつか注意事項を記述し、次回はノートPCについて記述することにする。
まず、形状についてだが、細身で設置スペースが少なく済む省スペース型、拡張性に優れたタワー型、設置や片付けが簡単な一体型がデスクトップPCの主流の形状だ。省スペース型は、スリムなのが特徴だが、そのぶん拡張性に乏しいのがネック。ミニタワーは、好みのパーツやドライブを内部増設したり、アップグレードすることができるが、設置場所がネックとなる。一体型は配線や設置がシンプルにできるのが魅力だが、やはり拡張性がない。
WindowsXP搭載PCなら、メモリは最低でも256MBを装備しているものを選びたい。Windowsの作業は、低速なハードディスクから高速なメモリにいったん転送されてから行われる。メモリ容量が大きいほど多くのデータをメモリ上で処理できるようになるため、ハードディスクのアクセス回数を減らすことができるのだ。これにより、パソコン全体の処理速度が高速化する。 メモリの種類もSDRAMとDDR SDRAM、RDRAMと3種類のメモリがあり要チェックだが、まずは容量を確保することが重要である。
インテルのPentium4とPentiumV、Celeronが主流となっている。この中で最も性能が高いのはPentium4である。また、Celeronは、PentiumVをベースに若干性能を落とした低価格版である。また、インテルの対抗馬としては、AMDがある。ラインアップは、Athlon、AthlonXPの2種類だ。
各CPUには、周波数(CPUクロック)の異なるモデルがいくつか用意されており、基本的に同じCPUなら周波数の高いほうが処理能力が高い(ただし、他のパーツによっても処理速度は違ってくる)。
ハードディスクのチェックポイントは容量。特に、ビデオ編集やテレビ録画を行いたい場合は、大容量が必要となる。テレビ番組をハードディスクに保存したいという場合は、最低でも80GB以上の製品を選んだほうが無難だ。 容量が足りなくなったら増設または交換しなければならないが、省スペース型や一体型PCには内蔵型ハードディスクを増設するための空き3.5インチベイが用意されていない。その場合に増設できるのは外付け型のみとなる。
メーカー製PCには、過剰ともいえるソフトが付属するものがある。自分の目的のソフトがあるかを確認し、不要なソフトはハードディスクを無駄に使うだけなのでなるべく無いほうが良い。ただ、ビジネスで使う場合はマイクロソフトのオフィスがインストールされているものを選ぶほうが良い。後で別途購入するより割安だからである。あと、ウイルス対策ソフトの有無も重要なポイントの1つ。
最近のPCには、上位機種には記録型DVD、下位機種にはCD-R/RWと読込み専用DVDのコンボドライブが搭載されることが多い。動画を扱いたいなら、記録型DVDモデルがおすすめだ。ただ、規格が5種類あり、どれを選択すればよいのか分かりにくいのがネックとなっている。DVDの規格に関しては次世代DVDの動向も含めて後日記述することにする。また、ビジネスで使うならば、コンボドライブで十分である。
最近ではUSB2.0に対応した周辺機器が増えており、デスクトップPCでもUSB2.0を搭載するものが多くなってきた。これから購入するなら、USB2.0を標準装備しているものを選ぶべきだ。また、DVカメラを持っているなら、IEEE1394ははずせない。また、これらの端子が本体のフロントに装備されているかどうかもポイント。フロントにあればケーブルの取り外しが簡単で、使いやすさがまったく違ってくるのだ。
とにかく価格を低く抑えたいならCRT付属モデルという選択肢もあるが、主流は液晶ディスプレイだ。PCに付属する液晶は、XGA(1024×768ドット)対応の15インチがほとんどだが、最近では17インチでSXGA(1280×1024ドット)の液晶や16:9のワイド液晶を付属する機種も増えてきた。ワイド液晶では、1280×768ドットという解像度をサポートする製品が多い。
新たに機能を付け足したくなった時に増設方法の選択肢が多いのが拡張性を備えるデスクトップPCの利点だ。ただし、省スペース型や一体型の場合はノートPC並みの拡張性しか期待できないので要注意。拡張性をチェックするポイントは、PCIスロットの数だ。PCIスロットはテレビチューナカードなどをPC内部に取り付ける場合に必要となる。省スペース型や一体型なら、USBやIEEE1394端子がいくつ装備されているかをチェック。外付けに頼るしかないので、外部周辺機器を取り付けられる端子が多ければ多いほど心強い。USBハブで拡張する手もあるが、あまりスマートではない。
参考文献
「Yahoo!コンピュータ パソコン選びのQ&A」
関連コラム
USB経由で外部出力(プロジェクタ、サブモニタ)をする 2014年2月24日記述
パソコンの購入について(ノートPC編)2005年2月21日記述
パソコンの購入について(デスクトップPC編)2005年2月14日記述
2005年2月21日 宿澤直正 記
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