ポイント:無線LANの電波が弱い、無線ブリッジ、無線LANアンテナ、電波、ネットワーク
無線LANは昔に比べずいぶんと安価、高機能で使いやすくなったになったと感じる。しかし、セキュリティの知識や運用に関しての知識を正しくもって、それを実践しなければいけない状況にはかわりない。以前「無線LAN環境でのセキュリティ対策」ということで無線LANのセキュリティについていくつかの方法を記述させていただいた。少しでもみなさんの役に立っていると嬉しい。
今回の無線LANについてうけた質問も意外とみなさんの頭を悩ましているのではないかと思って記述することにした。それは、「無線LANの電波が弱い時どうする」ということである。同じフロア内や木造の建物ならば、かなり無線のクオリティは高くなっている。私の自宅は木造2階建てであるが、1Fと2Fであれば、ほとんど問題なく接続が可能である。
ところが、別棟の建物に無線をとばしたい場合や、若干の距離や、途中に鉄筋の壁がある場合などは、接続できなくなる場合がある。こんな時は2つの方法があるので、試してみるとよい。しかし、無線なので、100%の接続できる保証はなく、また、別棟の建物に無線をとばしたい場合は、あくまで同一敷地内で建物が隣接していることが条件である。様々な周波数帯で電波がとんでおり、何に、どんな悪影響を及ぼすかを予想することは困難であるからである。また絶対にしてはいけないことは、公道を挟んで電波をとばすことである。今から紹介する方法を試す場合は、これらのことを十分認識して行ってほしい。
例で説明した方がわかりやすいと思う。総務部と工場の2つの建物がある中小製造業を想定する。無線のホストは総務部にあり、すでに無線LANが組まれている。しかし、工場にも1台のPCがあり、ネットワークにつなぎたいが、無線は工場の入り口あたりまでしか届いておらず、ネットワークにはつながっていない状態である。
現状で電波が届いているところに無線ブリッジを設置する。無線ブリッジとは言わば、無線の中継マシンのようなものである。下の図のようなイメージなる。
現状の無線ホストに無線LANアンテナを増設する。これは、現状の無線の電波を1.5倍に強化するものである。下の図のようなイメージなるが、1.5倍に強化しても接続できるかどうかは試してみないと断言はできない。
今回紹介した方法は必ず無線LANがつながるという保証はない。ただ、無線のクオリティの悪さで業務に支障を期待している企業では、試してみる価値があるのではないだろうか。ちなみ、メーカによるが無線ブリッジは1万円ほど、無線LANアンテナは6千円ほどで買える。あと、新しくパソコンを無線LANにつなぐのだから無線LANの子機(メーカによるが3千円ほど)が必要なことも忘れてはいけない。
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2005年1月10日 宿澤直正 記
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