ポイント:CSVファイル、住所録データ、カンマ区切、テキストファイル、Access
年賀状の季節である。各ソフトハウスは様々な高機能の年賀状の宛名書きソフトを世に提供している。こんなとき困るのは、それぞれのソフトにデータの互換性がないことである。例えばAという宛名書きソフトをこれまで使っていたが、新しいパソコンにはBという宛名書きソフトが最初からインストールされていたとする。しかたなく、Bという宛名書きソフトに住所録データを入れ直す人は多いのではなかろうか? そんなときに便利なのはCSVファイルである。CSVファイルをe−Wordsで調べてみると、次のような説明がある。
データをカンマで区切って並べたファイル形式。主に表計算ソフトやデータベースソフトがデータを保存するときに使う形式だが、汎用性が高く、多くの電子手帳やワープロソフトなどでも利用できるため、異なる種類のアプリケーションソフト間のデータ交換に使われることも多い。実体はテキストファイルであるため、テキストエディタやワープロなどで開いて直接編集することも可能・・・とある。要は項目をカンマで区切ったテキストファイルのことである。先の説明にあるようにきわめて汎用性が高い。以下はCSVファイルの例である。
aA氏名,性別,年齢,郵便番号,敬称,電話番号
1,○○○男,男性,37歳,456-0850名古屋市名東区区・・・,様,×××−×××××
2,○○○正,男性,36歳,458-0920名古屋市天白区・・・,様,△△△−△△△△
3,○○○子,女性,28歳,452-0720名古屋市西区・・・,様,□□□−□□□□
これは「外部データ」もしくはそのまま「CSVファイル」という名称で、たいていのソフトで出力と入力ができるようになっている。もちろんソフトによって、名前、住所、郵便番号などの順番がバラバラなので、それを調整する必要がある。しかし、最近はその調整も非常にやりやすくなっている。自分もあるソフトからあるソフトに住所録データの移行をおこなったが、非常に簡単にできた。あきらめて、最初から住所録データの再入力を行わずに、一度CSVファイルの活用に挑戦してみると良いと思う。
例えば、AccessでCSVファイルを取り込む方法を紹介する。他のアプリケーションも比較的似たような方法で取り込むことができる。
(1)上記の内容のファイルに住所録.CSVというファイル名をつける。
(2)Accessを起動する。(新規の場合はデータベースを作成する)
(3)「ファイル」→「外部データの取り込み」→「インポート」を選択する。
(4)ファイルの種類でテキストファイル(*.CSV)を選択する。
(5)住所録.CSVを選択する。
(6)テキストインポートウィザードとして、以下のような画面が表示される。このとき「区切り記号付き」のほうをチェックし「次へ」をクリックする。
(7)フィールド区切り記号として「カンマ」を選び、「先頭行をフィールド名として使う」をチェックし、さらに「テキスト区切り記号」は{なし}にして「次へ」をクリックする。
(8)新規テーブルに保存、もしくはテーブルの保存先を指定して、「次へ」をクリックする。
(9)各フィールドに対しての属性を聞いてくるのでわからなければそのまま「完了」をクリックする。以下の完了メッセージが出て、「住所録」というテーブル名でAccessにインポートが無事完了した。
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2004年12月20日 宿澤直正 記
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