ポイント:レビューミーティング、レビューは時間がかかる、レビューの効率が悪い、レビューの雰囲気が悪い、欠陥を指摘する場、人物の欠陥を指摘しない
レビューミーティングでやってはいけない五つのことを、私の主観ですが、ちょっと泥臭い視点で考えてみたいと思います。
研修やコンサルで、システム開発のレビューミーティングの課題をヒアリングすると幾つかの共通項が見えてきます。
自分たちのプロジェクト、組織のレビューミーティングで該当することはありませんか?
直接的な回答にはなっていないかもしれませんが、自分なりにレビューミーティングでしてはいけないことを五つ考えてみました。
レビューミーティングでよく言われるのは、レビューは時間がかかり、時間内に終わらないこともしばしばある…ということです。 時間のかかる原因を聞いてみると、レビューミーティングの場がいつの間にか「問題解決の場」になっているとのことです。
レビューミーティングは成果物の欠陥、漏れ、課題(欠陥ではないが修正すればよりよくなる箇所)を指摘する場です。 そこで、欠陥の解決策を議論してしまうと、どれだけ時間があっても足りないでしょう。
では、問題解決はいつ誰がするのか? それは、レビューミーティングの終了後に、成果物の作成者が行います。
欠陥が見つかれば、その解決策を模索したくなるのが人間の性です。 しかし、そこはきっちり役割分担をして、欠陥の問題解決は成果物の作成者に任せましょう。
レビューは時間がかかるといわれるもう一つの現象があります。 それはレビューミーティングの場がいつの間にか「仕様説明の場」になっていることです。
レビューミーティングが「欠陥を指摘する場」ではなく「問題解決の場」「仕様説明の場」にならないように注意したいです。
レビューミーティングは人が集まり、欠陥、漏れ、課題を指摘をします。 そこに集まる人達は当然ですが感情を持っています。 その感情の面でレビューミーティングの効率を下げてしまう行為があります。
それは、成果物の欠陥を指摘ではなく、その人物の欠陥は指摘してしまう場合です。
「注意力が散漫だからミスをするのだ」「ヒアリングが甘いから漏れがでるのだ」…、こんな事を言い始めたらレビューミーティングの雰囲気を悪くしてしまいます。 これまで、もっとも訳のわからない言い分で「遅刻するからダメなんだ」…、もう正直意味不明です。 レビューミーティングは負の感情で覆われ成立しなくなります。
このような突拍子のない言い分がでるときは、参加者の疲労がたまってイライラしている時に多いと感じます。 レビューミーティングでイライラしておかしな指摘をしないように気を付けたいです。
次回のコラムでは残りの三つについて考えてみたいと思います。
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セミナー「システム開発におけるレビュー技法」
2014年02月10日 宿澤直正 記
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