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ポイント:『見える化』、自然に目に飛び込んでくる状態をつくる、異常の見える化、効果の見える化

業務の『見える化』で得るもの

本コラム「業務の『見える化』で得るもの」は2014年5月2日中部経済新聞「ナビゲーター」に掲載されました内容に一部加筆・修正したものです。


「見える化」とは何か

業務の効率化を進める上で『見える化』を行うには大切なポイントがあります。それは「自然に目に飛び込んでくる状態をつくる」ことです。

例えば、効率化の具体的な計画、アイデア、実行方法などを文書にまとめたとします。しかし、文書化された時点では、まだ『見える化』ができたとはいえません。文書化したものをキャビネットの奥に片づけたり、EXCELファイルをフォルダに格納しては「目に飛び込んでくる状態」がつくれていないからです。

「目に飛び込んでくる状態」ができていないと「見ようという意思」がないと見えません。しかし『見える化』では、見ようという意思に関係なく状態が目に飛び込んでくるため、業務の効率化を行う意識が自然と働きます。例えば製造過程で発生した不良品を廃棄するのではなく、目に見える状態に積んでおくことで不良率が減少するのは良い例です。

業務効率化において『見える化』すべきもの

業務の効率化を目的に『見える化』に取り組む際には「異常の見える化」「効果の見える化」の2つの実現を目指すとよいと考えます。

まず「異常の見える化」は異常そのものを視覚化して見えるようにします。先の例のように不良品が増えている場合、不良品の山(現物)を見えるようにすれば、製造工程の効率化に意識が向くでしょう。他にも日々の変化をグラフやチャートにして視覚化したり、日常で気づいたモヤモヤをポストイットとかで壁に張っておくだけでも異常に気付ける環境が作れます。なぜなら、異常そのものが目に飛び込んでくるため人はその異常を何とかしようとします。

もうひとつの「効果の見える化」は業務の効率化において「継続するモチベーション」を生み出します。業務の効率化を実施したら、その効果を何らかの形で測って「見える」ようにします。自分たちの考えた効率化のアイデアが目に見える形で効果を発揮したとしたら、その活動は継続され、そして定着化します。

『見える化』することで異常に早く気付き、自分の意志と考えで効率化に取り組めるようになります。その効果を『見える化』して「継続するモチベーション」を維持し、組織に定着化することが業務の効率化を推進していくためには重要だと考えます。

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2014年05月12日 5/2寄稿へ加筆・修正


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