ポイント：時間管理、ライフログ、MyStats、仕事の生産性、ビジネスのバランス

時間管理とライフログ

本コラム「時間管理とライフログ」は2014年11月21日中部経済新聞「ナビゲーター」に掲載されました内容に一部加筆・修正したものです。

時間管理とは何か？

そもそも「時間」を管理することはできるのでしょうか？　「時間」はただ過ぎ去っていき、それを止めることも、引き延ばすこともできません。「時間」をどこかに貯めて置いて、必要に応じて使うことはできないのです。

厳密に言うと「時間そのもの」を管理することは出来ません。しかし「時間の中における行動」ならば管理ができます。限られた時間の中で、いかに時間を有効に使って行動するかが「時間管理」だと考えます。

現状の時間の使い方を知るライフログ

そのためには「現状の時間の使い方を知る」ことです。「ライフログ」というジャンルのアプリがあります。自分の生活の様々な情報を記録し、「見える化」を行うというツールです。

スマートフォンの普及とともに数多くの「ライフログ」アプリが登場しました。現状の時間の使い方を知れば、そのムダやムラが見えて改善すべきポイントがわかります。やみくもの改善はそれこそ「時間がもったいない」ことになりかねません。

私は「MyStats」というアプリで日々の時間を記録しています。「MyStats」は名古屋のITベンチャーである株式会社ネオレックスがiOS向けに無料に提供しています。自分で部類したい項目（仕事、移動、運動、睡眠…など）を登録し、日々の時間をどの項目なのかを記録していきます。

それをグラフで表示することで、どんな割合で時間を使っているかを一目で見せてくれます。「記録が面倒くさそう」と思う人もいるかもしれませんが、操作性が洗練されており、都度の記録は苦になりません。

時間の見える化から得られる「気づき」

「現状の時間の見える化」から得られる「気づき」はとても大きいものがあります。

まずは、仕事の生産性に関する「気づき」です。仕事には付加価値を生む「仕事」と、こなさなければならない「作業」があります。できることならば、「仕事」の時間を増やし、「作業」は減らしたいものです。その「仕事」と「作業」の状況が「見える化」できます。もし付加価値を生む「仕事」の割合が減っているようであれば、「作業」の効率化を行いその時間の使い方を改善します。

またビジネスのバランスに関する「気づき」も大切です。ビジネスにおいては戦略的に力を入れるべき事業を考慮して時間を配分すると思います。例えば私のコンサル事務所の場合では「コンサル」、「研修講師」、「執筆」などのビジネスがあります。「コンサル」で得た体験から「研修講師」や「執筆」を行うので、「コンサル」の時間が減ることは私にとって致命的です。「コンサル」の時間が減っているとわかった場合は、その時間を増やすよう時間調整を行います。

最後に経営を行っていく上で健康は欠かせません。仕事が忙しくて「運動」や「睡眠」の時間が減ってきたらならば、仕事を早めに切り上げて「運動」や「睡眠」の時間を増やします。その方が結果的に仕事の生産性が上がるからです。

このようにライフログによって現状の時間の使い方を知ることで、仕事や生活の改善につながります。一度、自分の時間の使い方を見直してみてはどうでしょうか？

2014年12月08日宿澤直正 11/21寄稿へ加筆・修正

[事務所TOP] [コラム一覧へ]