ポイント:業務フローのメリット、業務プロセス、見える化、業務の図解、業務改善、業務マニュアル
業務フローは、「業務プロセス(仕事の手順)を、目で見える形にすること」つまり、「業務プロセスの見える化(可視化)」を行うために作成します。 「見える化」を行い自分達の業務を俯瞰的にみることでできることは…
…等が考えられます。
特に「業務を改善する」と「業務マニュアルを作成する」は、業務フローを作成する目的の双璧だと思います。
業務フローとは業務を図解することです。
「ひとりで業務プロセスの内容を考察するとき」、「何人かが業務プロセスの内容について議論するとき」、「だれかに業務プロセスの内容を伝えるとき」に、図を使うのが効果的です。
図は文章と比べて、不要な言葉(「が」や「の」という助詞など)が省略されております。そのため、必要な情報だけが盛り込まれ、言葉の重複を回避することがされていますす。 その結果、非常にシンプルな情報に加工され、不要な言葉の理解に余計な手間をかけることなく、本筋の理解を進めることができます。
また、図は議論をしながら、必要な項目を書きこんだり、書き足したりしやすいので、議論が進むにしたがって、より濃い内容の図になっていきます。 図は飛び交う意見やアイデアを吸い取ってどんどん成長していきます。
最後に、図はイメージを伝えるので、文章で伝えるより、相手の発想を拡げたり、相手に気付きを与えたりすることができます。 文章で相手に伝達しようとすると、相手はその理解で精一杯です。 しかし、図解は相手が「まず、見てみようかな」という気持ちを引き出しながら、様々な気付きを引き出します。
つまり整理すると図である業務フローは以下の三つのメリットがあります。
最後に「業務プロセスとは何?」という根本に戻りたいと思います。 「業務プロセス」という言葉は、「業務」と「プロセス」に分解することができます。
「業務」とは「何らかの価値を生み出す仕事」で、すなわち「各組織が実施する個々の仕事」と考えることができます。 例えば、営業に関係する部署による見積作業や、物流に関係する部署による配送作業などです。 「業務」は、目的もなく実施する作業ではなく、「だれかに何かを売るための作業」や「だれかに何かを届ける作業」といえます。
一方の「プロセス」とは、「手順や過程」です。 「手順」とは「物事を実行する順序」を表し、「過程」とは「物事が変化・進行していく順序」を表します。
その二つを合わせた言葉である「業務プロセス」とは「『何らかの価値を生み出す仕事』を実行する『順序』」と言えそうです。 次回は、「『業務プロセスの見える化』でよいこと」について書いてみたいと思います。
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2014年01月06日 宿澤直正 記
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