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ポイント:教え方、伝え方、リーダー、メンバー、コミュニケーション、尊重の気持ち、「感謝」の気持ち

「ちゃんとやりなさい」では動けない〜メンバーへの伝え方・教え方(3)


「ちゃんとやりなさい」では動けない問題提起

一回飛びましたが、前々回、前回と時事コラム「ちゃんとやりなさい」では動けない〜メンバーへの伝え方・教え方に関しての問題提起とその対応について考えてきました。

その対応については三つの気を付けるべきことがあると書きました。

前々回では「一方的に話しては相手は納得できない」、前回は「何を学ぶのかが曖昧では動けない」について考えてみました。

今回は最後に残った「尊重の気持ちなしでは相手に届かない」について考えてみたいと思います。

尊重の気持ちなしでは相手に届かない

メンバーと本気で意思疎通をするには、メンバーに関心を持つことが何より大切です。 自分に関心がないリーダーのために、動くメンバーはいないと思います。 メンバーへの関心を持ち、メンバーを知り、メンバーが成長する道を一緒に考えていくことが必要となります。

そのためには、メンバーのよい箇所に目を向けるようにします。 リーダーの目はメンバーの短所を見つけるためにあるのではなく、メンバーの長所を見つけるためにあります。

メンバーの長所を知った上で指導をすると、メンバーは「リーダーは自分のために教えてくれている」と感じ、リーダーの言葉がメンバーの心により伝わっていくことになります。

リーダーはメンバーに関心をもち、よい箇所を見つけ、そして感謝をする…これが相手を尊重する気持ちにつながり、自分の言葉を相手に届けやすくしていきます。 相手に伝えたり、教えたりする際の一番大事な基本姿勢だと思います。

感謝の気持ちを伝える努力をしているか?

メンバーへの「感謝」が信頼を生むことにつながります。

ところで「感謝」の反対の言葉は何でしょうか? それは「当然」という言葉です。 「〜やって当然」「〜できて当然」と思っていると、メンバーに「感謝」することができません。 信頼関係を築くためにも、「当然」という感情を捨ててメンバーに「感謝」をすることが大切です。

しかし、「感謝」の気持ちは簡単に伝わるものではありません。 言葉としての「ありがとう」はもちろん、例えば、伝言メモに「〜の件、助かりました。ありがとう」と書いてみます。

たったそれだけのことで、リーダーとメンバーのコミュニケーションはよくなり、そしてコミュニケーションが深まれば仕事の効率アップにつながります。 リーダーとメンバーの信頼関係を築くためにもっとも重要な「ありがとう」という感謝の言葉こそ、あの手この手を使って、なんとか伝えようとする努力をするべきだと考えます。

メンバーが頑張ってくれたから感謝するのではなく、感謝するからメンバーが頑張ってくれることを忘れないようにしたいですね。

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2013年11月11日 宿澤直正


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