ポイント:意欲を引き出す教え方、「自分から学びたい」、相手を退屈させない「わくわく感」、相手の不安を切り捨てる、叱り方と褒め方、相手との信頼関係
人に何かを教えるとき、「自分から学びたい」という気持ち(意欲)を出してもらうことが、とても大切だと感じます。 自分が一方的に熱くなり、自分中心のストーリ展開で相手に教えたり、伝えたりすると、相手の意欲を減退させてしまうことにななってしまいます。
私の勝手な分類ですが、人間の意欲の源を「楽しいと感じる」「認められたい」「目標を実現したい」の三つと想定してみます。
それに合った「教え方」として三つについて考えてみたいと思います。
まずは、「楽しい」を考えてみたいと思います。
人というものは、「楽しい」と思わなければなかなかやる気になれないものです。 したがって、教える側がすべきことは、場を楽しい雰囲気にして、教えている内容について興味を持ってもらうようにすること、そして、学ぶことが楽しいと思わせることが大切です。
では、「興味を持ってもらったり」「楽しいと思ってもらったり」するにはどうすればよいでしょうか? ことあるごとに「この仕事は楽しい」「この勉強は楽しい」とその楽しさを伝える意識をもって接すると、相手は不思議とそうした気持ちになっていく場合もあります。
ただ、もっと具体的にはどうすればいいでしょうか?
やはり、相手を退屈させないように「わくわく感」 を盛り込むことだと思います。 そこまで「教える側が気を使わなければならないのか?」と思うかもしれませんが、私は大切なことだと思いっています。
なぜなら、教える側も貴重な時間を使って教えたり、伝えたりしてます。 相手に教えた内容、伝えた内容が、全く理解されず時間が無駄になってしまうのは、一番もったいないと思います。
「学ぶ」ということは、多くの人にとって辛いことで、最初のうちは、あまりおもしろい時間ではないかもしれないです。 だからこそ、相手の興味がわき、耳を開き続けてくれるような「わくわく感」 を盛り込むのです。
「わくわく感」を盛り込むには、例え話、演習のテーマ、クイズの題材、体を動かす…などが有効です。 教える側の実体験をストーリとして盛り込むことは、私は特に注意して行っています。
学ぶ人の相談では、自分の悩みや不安をキッパリと否定してほしい(背中を押してほしい)という気持ちが大きいことが多いです。 悩みや不安を切り捨てるために、「大丈夫です。できます!」と言い切ることは、ある意味ウソを含んでいるのかもしれません。
しかし、ウソだとわかっていても、あえて肯定的なことを言うことで、その人は精神的に強くなり、「本来はできなかったかもしれないこと」に手が届く可能性もあるのです。
コンサル時に自分の意見を伝える際は、それが相手の意思決定に関わるので、こんな一か八かの物言いはしません。 しかし、何かを学ぶことに関しては、悩みや不安に時間を浪費することがもったいないので、その時間があるのなら、学ぶことに使った方がよいと思います。
相手の悩みや不安を切り捨て「自分は成功に向かっているんだ」と思えるように、働きかけ、サポートすることがとても大切だと感じます。
私は相手に嫌われたきないので、とっても叱るのは苦手です…。 同時にすぐに萎縮するので、叱られるのも苦手です。 私の未熟さは自己解決を継続して行くとして、時には相手を叱らなければならない時もあります。
一方の褒め方に関しては、自分としては得意だと思っています。 ただ、こちらも、褒めているのではなく、相手の機嫌をとっているのであれば意味なしどころか逆効果です。
叱り方にも褒め方にも、決定的な方法論はなく、大事なのは、その前後の「信頼関係」だと思います。 叱り方、褒め方のテクニックを学ぶよりも、まずは相手との信頼関係をしっかりと築くことからはじめることが重要だと考えます。
叱る時に注意したいのは、相手が失敗して、反省しているときは絶対に叱ってはいけないということです。 もちろん、同じ失敗を何度もくり返すようなときには、それなりの厳しい言葉も必要ですが、1回失敗したぐらいのときには、味方になるくらいの方がよいですね。 逆に、仕事がうまくいって有頂天になっているようなときには、ちゃんと叱るべきだと思います。 逆に褒めるときは、具体的なプロセスや行動をほめるようにしたいです。 なぜなら、具体的なプロセスや行動を褒めるには、相手をしっかり見ていないと褒めれないからです。 相手をしっかり見るということが相手との「信頼関係」を築く事だと思います。
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2014年03月03日 宿澤直正 記
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