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ポイント:Web2.0、マーケティングモデル、ブログ、SNS、Wiki、顧客を誘導、ロングテール、CRM、ブランド育成

Web2.0的発想でのマーケティングモデル(前編)


Web2.0的発想でのマーケティングモデル分類

 Web2.0的発想でのマーケティングモデルとして思いつくものを整理しておきたいと思います。ジャンルとしては山崎秀夫氏・村井亮氏著の「SNSマーケティング入門」にあった以下の5つの分け方がわかりやすいと思います。「SNSマーケティング入門」では、SNSのジャンル分けで以下のように分類されていますが、SNS以外でもWeb2.0的発想でのマーケティングモデルとして納得性の高い分類だと思います。

 ほとんどの成功しているWeb2.0的発想サイトは、どれかのジャンルだけに分類される事はないと思いますが、それぞれが独自のジャンル(機能)の組合せを実現しておもしろいビジネスモデルを構築しています。

 このジャンルに加え、ブログ、SNS、Wikiといったコミュニティの形、扱えるメディアとして文字、画像、動画、声といったもろもろ、そしてパソコン、PDA、携帯電話、ゲーム機器といったハードウェアによってもマーケティングモデルは変わってきそうです。

 今回は、5つのジャンルのうち、最初の2つ(ショッピング、顧客クラブ)に関して意見を書いてみたいと思います。

ショッピング(eコマースと連動)

 eコマースと連動するタイプで、ソーシャルブックマークやクチコミを活用して顧客を誘導することを目的とします。

 ブログが世に登場していろいろとビジネス活用が模索されていたときに、検索サイトとの親和性や、ネットへの波及スピードの速さなどが評価され、物販サイトへの顧客誘導の手段として様々なブログコミュニティが登場しました。特に、トラックバック同士の結びつきで、アメーバのようにコミュニティを拡大させ、その中の中心ブログとしての情報提供の役割を果たしながら、自らの物販サイトへの誘導を行うのは、ブログのビジネス活用の成功例としてしばしば紹介されています。

 その後、クチコミと相性のよい商品(化粧品やファッションなど)のSNSが登場して、ブログよりも信頼性の高いコミュニティとしての位置づけで物販サイトへの誘導、もしくはSNS内に物販機能をもつものが登場してきました。

 Web2.0的発想が出てくる前からインターネット上に存在し、Web2.0的発想のクチコミを利用することからその成功例は多いです。今後は携帯電話でのこのタイプのサイトが増えてくると予想しています。

 また、検索エンジンの性能向上と消費者が個性を求めるといった要因によって、ロングテールという現象がおきていますが、このロングテール現象を演出したのは、eコマースと連動させるという、このタイプの果たした役割が大きいと思います。

 もう一言加えるのであれば、ブログやSNSなどのインターネットコミュニティから物販サイト、もしくは実際店舗に誘導する方法はネットだけに限ったことではないですね。イベントやコミュニティ誌との連動は昔からよくある例です。

顧客クラブ(ブランド育成)

 企業や商品のファンクラブタイプで、顧客の囲い込みやリピータの育成が主な目的です。自社もしくは自らのサイトのブランド育成をしていきます。

 このタイプはCRM(Customer Relationship Management)と密接に結びついています。CRMとは、情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法のことで、詳細な顧客データベースを元に、商品の売買から保守サービス、問い合わせやクレームへの対応など、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することにより実現します。

 CRMの考え方は、既存顧客にはとても有効な考え方ですが、(あくまでも既存顧客に対してという意味ですが)新規顧客に対しては弱い部分があります。それを補うのがネット上での顧客クラブと言えると考えます。

 ネット上での顧客クラブの最大の特徴は、そのブランドのファンである顧客自らが肯定的な意見を書き込み、サイト自体が膨れ上がっていくことにあります。ネット上での顧客クラブへの参加者が増えていき、信用度が増すことによって、新規顧客もそのブランド力に注目することになります。

 もちろん、同じブランドへのファン同士ということで、既存顧客にとってはとても有効な情報交換や情報入手の場所になります。また、優良顧客への特別サービスの実施や、その顧客が欲しがる情報だけの提供などCRMをしっかり実現した形で増えていっています。CRMやネットとの関係性からも今後注目のタイプであると考えます。

 次回は、キャンペーン、ビジネスマッチング、メディアの3つについて考えてみたいと思います。

(参考)「SNSマーケティング入門(山崎秀夫・村井亮著)」

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2007年06月11日 宿澤直正


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