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ポイント:Web2.0、マーケティングモデル、プロモーション、CGM、ビジネスマッチング、「絆」や「縁」、「人柄」、メディア、広告、コンテンツ

Web2.0的発想でのマーケティングモデル(後編)


キャンペーン

 新規顧客の獲得や新商品の告知を目的に短期または期間限定で展開され、プロモーションに特化するタイプです。新製品や、イベントに合わせてたテーマでの意見交換の場(コミュニティ)をネット上に設置し、新製品の発売や、イベント前にファンがネット上で意見交換することで盛り上がり、それが現実の世界の盛り上がりに引き継がれていきます。

 ここで威力を発揮するのはトラックバックです。メーカー・主催者は新製品、イベントでの公式ブログを立ち上げ、その公式ブログに開発ストーリ、イベントの進行状況などをアップしていきます。それに対して、多くのファンが自分のブログからのトラックバックをはることによって、公式ブログは盛り上がっていきます。

 また、大手スーパーなどでも、4月に新入生をテーマにしたブログでランドセルや子供服などの商品を紹介していき、多くのブログから新入生に関する話題のトラックバックがはられて盛り上がっていました。

 これまでのキャンペーンはメーカー・主催者主体で展開されるのが普通でした。しかし、Web2.0的発想では、そこにファンを取り込み、ファンが自らキャンペーンを盛り上げていくという形が出来上がりました。キャンペーンをマスメディアではなくCGMに委ねるのは極めてWeb2.0的だといえると思います。

ビジネスマッチング

 求職・求人やビジネス交流会をネットで行うタイプで、マッチングサービスの新しいプラットフォームを提供するものです。「絆」や「縁」といったITとは無関係に感じる人間同士の結び付きを感じさせるWeb2.0ならではの形だと思います。

 「絆」や「縁」とは、例えば同窓、同郷、同趣味・・・などという「人と人との結びつき」です。これまでは、なかなか「絆」や「縁」のある人との出会いは少なかったと思います。それは人が一生で出会うことのできる数(「絆」や「縁」の場合は再会という表現の方がよいかもしれない)は限られています。しかし、ネットで簡単に「絆」や「縁」といったコミュニティが作れるようになると、人と出会える(再会できる)機会は格段に増えます。

 また、過去から書きためていく日記形式のブログは自分を偽る事ができません。新人採用で一枚の履歴書ではなく、そのヒトのブログを見るという社長の話がありましたが、まさしくブログはその人の人柄を表しているといえます。

 このように「絆」や「縁」、「人柄」といったアナログ的なものに人は安心を覚えるといわれます。自分に合う人、自分が必要とする人に出会える機会が増えるということが、様々なマッチングサイト(ビジネスにかぎらず)の醍醐味だと思います。

メディア

 特定のテーマの下、コミュニティサイトの媒体価値向上を目的とするタイプで、広告モデルでの収益獲得やデジタルコンテンツ販売を行います。このタイプは自分の商品や自社自体ののマーケティングを行うことが目的ではなく、サイト自体への集客を目的とし、サイトのメディアとしての価値を向上させることが目的です。

 メディアの価値を向上させるための道具が広告を連動させるコンテンツであり、最近では動画や音声が注目されています。たとえば巨大動画投稿サイトYouTubeは無数の動画が投稿され、それをタグで整理することで巨大なデータベースを構築し、メディアとしての価値を高めています。YouTubeの動画と広告を連動させる動きが実際にありますが、Web2.0的なメディアを使ったマーケティングの代表例と言えます。

Web2.0的マーケティングモデルを考えてのつぶやき

 ただ、このWeb2.0的マーケティングモデルに関しては、日々新しいパターンが登場してきており、新たに登場してきているモデルには、もう既にWeb2.0の枠に収まらないものが増えています。

 Web2.0的発想でのマーケティングモデル分類ということで、いろいろ考えてきましたが、もう既に「Web2.0的発想」と言っている時点でWeb2.0的発想でないような矛盾に陥ってきています…。これからはWeb2.0という言葉は使わずに、「最近のWebの動向」というシンプルな言葉を使おうと思っています。Web2.0という数ヶ月前までは斬新なキーワードだったものまで、すでに古いものと感じるほどWebの使われ方の進化は速いと言うことを改めて思い知らされました。

(参考)「SNSマーケティング入門(山崎秀夫・村井亮著)」

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2007年06月18日 宿澤直正


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