2005年4月10日

自分のペースを自分で理解する

 最近、疲れがまったく取れない。それもそのはずで休みをほとんど取っていない。あたりまえだけど土、日も働いたり、勉強したりしていると、そのまま月曜日になってしまい、また休めない。ただ個人で事業を始めたのだから、前倒しで仕事を終わらしたのならば、その分休めるのだが、性分的にそれができないようだ。前倒しで空いた時間に、後ろの仕事を倒して入れてしまう…。会社勤めのときも、休みのときに仕事のことが頭から離れないでいたが、一応、職場と家という環境の違いでメリハリはついていた。今はベットから起きると隣の部屋が仕事場である。今にして思うと、通勤中に本を読んだり、音楽を聴いたりするのも、よい休憩時間だった気がする。

 よく妻から「土、日のどちらかは完全休養にしなさいよ」と言われる。まったく正しい意見なのはわかる。でもそれが出来る性格ならば苦労はしない。自分がうつ病になったのもこの「休めない性格」が大きな原因であると思う。うつ病には「外的」な要因と「内的」な要因がある。これは人によるようだが、うつ病になった本人は自分自身の「内的」な要因に、その周囲の人は「外的」な要因をクローズアップする傾向があるようだ。

 私の場合、うつ病になった時は、「内的」な要因しか見えなかった。私の性格は「全てが私のせいだ」と考える傾向がある。「プロジェクトがうまくいかない」のも「周囲の人が何かで苦しんでいる」のも「全てが私のせいだ」と思っていた。これは大変な思い上がりだ。自分は何でも出来ると思っているとこんな考えになってしまうことが、今では分かる。自分ひとりの力なんて微力なもので、それが影響を及ぼす範囲なんて狭いものだ。「自分のできる範囲のことを自分のできるペースでやればいいのだ」、と考えたら心の重みがとれて、すーと気持ちが楽になったのを覚えている。これがきっかけでうつ病が少しずつよくなっていった。

 それなら今の状況はどうだろうか? 今だって同じはずである。ただ一人で仕事をしているのは「孤独」である。もちろん仕事仲間や友人はいても、「事業」という観点で見ると最終的には自分の力にかかっている。今は、自分で頑張った分は自分に返ってくるのがよくわかるので、また頑張ってしまう…。それで、自分のペースがよく分からなくなる時がある。

 以前、うつ病を回復に向かわしたのが、「自分のペースを自分で理解する」ことだったように、会社勤めのときとはペースが当然変わっているのだから「今のペース」を理解しないといけないのだろう。それを邪魔しているのが、「休めない自分の性分」である。「人は同じ過ちを繰り返すから人である」と言った人がいる。しかし、私は「同じ過ちを修正できるのが人である」と信じている。このまま、突っ走ると同じ過ちを繰り返すことになる。何かペースメーカーを見つけて、同じ過ちを繰り返さないようにしたい。

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