2005年5月 2日
自分を客観的に見つめる方法
先日、2ヶ月ぶりに精神科に行ってきた。この病気に完治という言葉はあてはまらず、常に再発する可能性がある、とは言っても、一度「うつ病」を経験した人は、自分自身を、見つめなおしており、自分について、より深く考えている分、再発したとしても重度になる前に対処が可能であると思う。
逆に、「うつになんかなったことがない。俺の精神力は鉄壁だ」と思っている人のほうが危うさを感じる。私も以前そう思っていた。しかし、人間は辛いことが重なると、だんだん弱気になるものである。中には本当に鉄壁の心を持った人がいる。このような人たちは尊敬に値するが、私は真似ができない。その人は私ではないのだから、真似が出来ないのは当たり前である。だから、他人を羨ましがっていてもしかたがない。そういう時間があったら、自分をみつめることが、大切である。
話は元に戻るが、2ヶ月ぶりに精神科の先生に会ってきた。私はいろいろな人のおかげでこの病気と向き合うことができていると思う。家族、友人、そして、この精神科の先生の存在も非常に大きい。たまたま出会えた先生だが、本当に感謝している。
この先生の治療方法はまさしく「自分自身を客観的にみつめる方法をアドバイスすること」であった。もちろん、薬も頂いたが、薬が効くのは当たり前だが、効能時間の間だけである。ただ、自分を客観的に見つめる方法は、効能時間が非常に長い。そして、効能時間が切れたらまた、自分を客観的に見つめてみればよい。そして何よりもよいのは副作用がない。
先生がアドバイスしてくれた「自分を客観的に見つめる方法」は、毎日、短い日記をつけることである。そして、その日の気分を、自分勝手に点数化して記録するのである。ただ、この作業自体がストレスになってはいけない。先生は、私が几帳面な性格なことを見抜いて(うつ病になる人は几帳面な人が多いが)、この方法を薦めてくれた。もともと毎日日記をつけていたので、この作業は全く苦ではなかった。
私のつけた点数を後でEXCELでグラフ化してみると、一目瞭然のことがある。それは「私はうつの時ばかりではない」ということである。グラフは、0点に近いところからスタートしている。しかし、低いときは低いなりに、波があり、低いレベルの山ができている。逆に当然谷もある。低いレベルでの谷は、何もできずただ屍のようにボーと天井を見つめていた時であろうか、それともカッターで体中切り刻んで血だらけになっていたときだろか。それは短い日記をみればわかる。
先生に「もう殆ど良くなったね」と言われた最近は50点前後で、グラフが上下している。当然波がある。ただ、このグラフを見ると気分がどん底の「うつ」にあるときでも、あと数日待てば、気分が上向きになるのがわかる。これが「自分を客観的にみている」ということなのだろう。
とかく「うつ病」の時は、自分の最悪の状態が永遠に続くと感じてしまう。でも生きているかぎり、「いいときも悪いときも」ある。この際「悪いときも」あるよりは、「いいときも」あるの方に重点をおいて考えてみたらどうだろうか?
- by yado
- at 22:09
comments
今日も良いことを教えていただきありがとうございます。
思うがままに日記を書き、「自分勝手に」点数をつけ、その経過を見ていくというのは、本当の自分の状態を見れて、とても良い方法ですね。
今までのいい時、弱っている時の波、その中でも小さな波があったことは、感覚的に(ようやく今になって)わかってきましたが、この方法ですと次の波も見えてきて、弱ってきても不安にならずにすむ様に思います。
すすめてくださった先生も良いお医者さんですね。
かかりつけの医師については、いつか私のブログでおもうことを書きたいと思っていました。今だと、中傷的になってしまうと思いますのでひかえています。
一言で言うと、「医者の前では、患者は患者らしくあれ」と言う感じです。
今では、「薬の処方をする人」と割り切ろうとしています。
私の場合、ブログを書いている日が、調子の良い時なのだと思います。
やど様のブログにおもわずコメントを書いてしまうのは、元気を引き出してもらっているのだと思います。
勝手ながら、今後ともよろしくお願いいたします。
a-nother様
いつも、ブログを訪問していただきありがとうございます。今のa-nother様の着実な歩みは、私もとても参考、そして勉強になります。きっと、a-nother様のブログを訪れている人はそうやって勇気をもらっているのではないでしょうか。
a-nother様の今のハローワークなどでの、いろいろな体験や思いの話は、事実の話ですので、将来、同じような体験をしているいる人に話をすると、とても説得力があり、勇気を与えると思います。
今の体験が、将来のa-nother様の強みになると思いますのでじっくりと、ゆっくり進むことをお勧めします。「どんな体験も、例えそれが負の体験であっても、無駄な体験はひとつもない」というのが、最近よく感じることです。
それでは。またブログを訪問させていただきます。