2005年6月23日

人の思いやりの一言が人を幸せにする

 ここしばらく、仕事の面で順調でなく、気分が沈んでいた。個人で事業をしていれば、いいときも悪いときもあるのが当然で、開業4ヵ月半で黒字になっている今の事業は十分及第点であると思う。しかし、なにかうまくいかないことがあると、もうこのまま、永久に受注できないのではなかろうかと不安になってしまう。もちろん気分的な波もある。今週は月曜日からなんとなく気分が沈んでいたようだ。

 今日は、2ヶ月に一回病院に行く日である。最近は2ヶ月に一回、この病院に行く日も、まるで友人(先生ごめんなさい)と話をするような、気楽な気分で行っていたが、今日は重い気分で、精神科へ向かった。なぜか大きな病院の精神科は地下にあるような気がする。なかなか賑やかな一階の病棟を抜けると、暗い地下一階の精神科へいく階段がある。最近は、この階段を「暗い階段」なんて思ったことはなかった。しかし、今日は久々にこの階段を「暗い階段」と思った。

 待合室で順番を待ち、しばらくして呼ばれた。もう、先生とは長い付き合いである。おそらく先生は自分の顔をみて調子が悪いと思ったのであろう。「ちょっと調子が悪そうですね。」これだけである。今日のうつ病に関してのお話は…。先生は続けてこう言った。「見てください、これが電子カルテですよ。入力が大変なんですよ。」 ここからは、電子カルテについてコンサルをしている自分がペラペラと話し始めた。調子が悪いはずなのにペラペラと話し始めた。診察の最後に先生は仰った。「なるほど、電子カルテの導入にはそういう意味合いもあるのですね。ありがとうございます。」 私はコンサルとして「傾聴のスキル」ができていないことを恥じながらも、今日はカウンセリングの先生に患者として甘えようと思った。 
 
 先生の一言で、私の心の雲はかなり晴れたと思う。先生の「ありがとうございます」に「こちらこそ本当にありがとうございます」と答えるのが精一杯だった。診察が終わって、今度は「暗い階段」を上ったのだが、上りきったときに振り返ったが、もうそれは「暗い階段」ではなく、いつもの階段になっていた。

 カウンセリングというよりコーチングだと思うが、「解決策は自分の中にある」の通りである。自分の気の持ちようが、自分のあせりが、自分の理想とのギャップが自分を苦しめる。波があるのは仕方がないが、いろいろなことがうまくいかなくて疲れている時には、自分へのハードルを下げて、自分に優しくすることが必要であると再認識した。

 少し、事業が順調な時期が続いて、自分へのハードルを知らず知らずのうちにあげていた様だ。いつものようにもがいて苦しんで疲れていたようだが、先生が自分の得意分野の話をさせてくれることで、自分の活力を戻してくれた。すると冷静に自分が見えるようになる。多分自分は、少し「お疲れ」だったのであろう。少しペースダウンをするようにする。

trackbacks

trackbackURL:

comments

comment form

(心が疲れたときありませんか? にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form