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ポイント:ネットとリアルを融合、Web2.0、芸能人の誰に似ているのか、形から検索、写真で検索、看板から検索、Second Life

ネットとリアルを融合させる新しい動き


Webx.xより、実際におきている変化が大切

 以前、「ネット(仮想社会)とリアル(実物社会)の融合」ということでWeb2.0の次に作るであるテーマについて少しふれました。ユーザがネットに参加してコンテンツを育てていくのがWeb2.0と言われる現象でした。そして、Web2.0とは何ぞやと言われているころから、Web3.0というキーワードだけが先走り、様々なアイデア、説明、コンセプトが出てきました。もはやWebx.xという表現には全く意味がないなぁと思います。

 Webでおきている様々な変化をとらえながら、それを実現する技術、利用する手段、そこから起こる社会への影響を考えていくことが大切だと思います。そんな中でネット(仮想社会)とリアル(実物社会)の融合という動きで特筆すべきものがいくつか出てきていると感じます。

 前回のコラムで、auの総合音楽サービス「LISMO」の新サービス「LISMO Music Search」のことを書きました。。LISMO Music Searchは、さまざまな方法で楽曲を検索することができますが、携帯電話に向かって鼻歌を歌う「うたって検索」があります。これなんかは、正しくリアル世界のモノをネットで検索するというものです。

ネットとリアルの融合で出てきた新検索サービス

■芸能人の誰に似ているか?

 まず、携帯カメラで撮った写真をメールすると、芸能人の誰に似ているかが分かるというサービスです。ジェイマジックが、沖電気工業の顔認識技術を使った携帯コンテンツ「顔ちぇき 〜誰に似てる?〜」を開始したとのことです。利用料金は無料でアクセスできます。

 自分や友達の顔を携帯カメラで撮影してメールで送信すると、サーバ側で最も似ている3人の有名人を判定し、その結果をメールで受け取れるサービスで、今後、有名人に似ている度を競い合う「似てる度ランキング企画」や、歌手グループなどと似ている人を集める「コレクション企画」、似ている有名人に連動した占いや関連商品の紹介など、さまざまな企画を提供する予定としているとのことです。

 私も試しにやってみましたが、以下のような結果になりました。私はよく「大仏」に似ていると言われますが、「大仏」は芸能人ではないですよね。

■形から検索を行なう

 おなじジェイマジックで、CDや書籍を"撮って"検索するできるサービスを携帯サイト「eyenowa」に実装したそうです。携帯カメラでCD/DVDのジャケットや本の表紙を撮影し、その画像をeyenowa内で提供されるアプリか携帯メールで送信すると、サーバ側で 商品を判別。ユーザーはタイトルや商品情報、コマースサイトへのリンクなどの情報を得られます。サービス当初は3万件程度の画像データから検索を行え、音楽CD、書籍、DVDの3ジャンルの画像検索を提供。順次、家電や化粧品などにジャンルを拡張する予定だそうです。

 また、同じ「eyenowa」内でのオンラインQ&Aサービス「アイノワ知恵の輪」があります。携帯で撮影した画像付きで質問できるのが特徴です。ジェイマジックではそのメリットについて「例えば、デジタル機器の配線が分からない場合に、写真を付けて接続が合っているかどうか質問できる」などの事例を挙げています。

 質問は「趣味・スポーツ」「商品・モノ」「地域・スポット」「エンタメ・イベント」「美容・ファッション」など全18ジャンルを用意。ジェイマ ジックではeyenowaの特徴である「画像認識機能」との連携により、質問の写真が既にアイノワ内にある場合は、その場で回答を返す機能を追加する予定 だそうです。以前、コードを束ねるプラスティックの線の名前が分からない時に、ネットで形から検索するのは大変だと思っていましたが、便利な世の中になりましたね。

■看板から口コミの検索

 最後もジェイマジックですが、グルメ情報コンテンツ「アイノワグルメ」の検索は、レストランの看板やショップカードをケータイカメラで撮影して送信すると、そのショップの情報が得られるというものです。画像認識技術を使った仕組みで、サービス開始当初は東京23区内を中心とした約1000超店のレストランが登録されるそうです。ジェイマジックは「アイノワグルメ」を通じた利用者からの投稿でレストランのレビュー情報を拡充するとともに、他のグルメ情報サイトやポータルサイトなどに提携やパートナーシップを呼びかけて利便性を向上させたい考えで、またカメラ機能やGPS機能など、ケータイならではの情報と、検索機能やレストランの看板/ショップカードの写真データベースを組み合わせた検索機能のOEM提供も行う予定としているとのことです。

ネットとリアルを融合する「Second Life」

 ネットとリアルをつなぐ新しい検索サービスの登場も面白いですが、ネットとリアルでの面白い試みがSecond Lifeです。先日教えていただいたばかりなのですが、無限のビジネスの可能性を感じます。

 以下は、Second Lifeの概要を読んでいただけると、ネットとリアルの融合の意味が分かると思います。

 これからも、ネットとリアルをつなぐ新しい試みをみつけたら紹介していきたいと思います。

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2007年05月08日 宿澤直正


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