2012年9月10日
「ちゃんとやりなさい」では動けない
「ちゃんとやりなさい」っていうのは、私も子供のころ、そして学生時代、社会人の若いころはよく言われていました。
その頃は、真面目だったので「ちゃんとやろ」って素直に反省したものです。
それでも「自分は自分なりにちゃんとやっているんだけどなぁ」って心の中だけでささやかな反論したものです。
今だとこの「ちゃんと」が食わせ者だとわかります。
いろいろいわれた「ちゃんとやりなさい」と、自分の「ちゃんとやっている」の「ちゃんと」が、そもそも違うことが多いのです。
昔の話ですが、自分がどんなに「ちゃんと」やっても、上司によーく叱られていた時期があります。
自分ではその「ちゃんと」がもうわからなくなって、上司に「実はその『ちゃんと』がよくわからないです」と言ったことがあります。
すると、その上司は「『ちゃんと』は『ちゃんと』だろ」と言いながら、膨大な量の「ちゃんと~すること」を伝えてきました。
私は、「『ちゃんと』の一言にそんな膨大な意味があるのか!」って衝撃を受けました。
当時、自分はとても「ちゃんと」できないや...って思ってしまいました。
今では、自分が何をすればよいのか、自分で考えられるようになっています。
ただ、特に社会人の1~2年生に向って「ちゃんとやりなさい」では、「何を」「どのように」「どこまで」やったらいいのかわからないので、動けないこともあると思った方がよさそうです。
それは、本人のやる気や性格とはまったく関係ありありません。
苛立ちながら「ちゃんとやりなさい」では、人は動けないし、人は育たないと思います。
明日は人事評価制度に関するコンサル支援に行ってきます。
「ちゃんとやりなさい」を少しでも具体化するのも、人事評価制度の意味の様な気がします。
- by yado
- at 23:55